Reincarnation ~輪廻転生~ 41 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


母上・・・

母上は、今・・・
如何お過ごしでしょうか・・・?

父上が、天門へとお連れしたとき
母上は、ほとんど意識がなく・・・
いつ、事切れてしまうか、わからないご様子で・・・

母上を腕に抱く父上の後ろ姿を
私たちは、ただ黙って・・・

見送ることしか出来ませんでした・・・

天門の先の地・・・
母上が、かつて仰っていた、

高麗の先の世・・・

高麗では、治すことが

出来なかった母上の病を・・・


天門の先で、

治すことが出来たのでしょうか・・・










『王妃様・・・』

ヨンは、王妃の言葉に、
振り向くと、跪き頭を下げる。

「上護軍・・・

上護軍の奥方は、私のお義姉様・・・

そのお義姉様の病を治す方法があるのなら
何をおいても、治して差し上げたいのです。

ですから、私に全てを任せてください。
一日も早く、天門の地へ赴けるように
差配いたします。」

王妃は、もう一度告げると、
嬪宮のユリに頷き、康安殿へと戻って行った。

ユリは、寝台で横たわるウンスの手を
そっと握りしめると、ヨンに無言で頭を下げ
王妃の後を追いかけて行った。

「上護軍・・・

ここは、王妃様と嬪宮様に
お任せいたしましょう。

そして、出来るだけ早く、
彼の地へ赴く為に、支度を急いでください。

酷なことを言いますが・・・
奥方の灯は・・・」

チャン侍医は、王妃とユリが
去った後もなお、跪き動かないヨンに声をかけた。

『侍医・・・

わかった・・・
だが・・・
全て、この方には、内密に・・・
頼む・・・』

ヨンは、チャン侍医の声に、
漸く立ち上がると、再びウンスの傍へと座りながら告げた。

「心得ています・・・
では・・・
私たちも、支度をいたします。

私は、ご一緒出来ませんが、
クァンとミョンウォルをお連れ下さい。」

チャン侍医は、ミョンウォルに頷きながら告げると
ウンスの薬の支度をするため、
ミョンウォルとともに、部屋を出ていった。












チャン侍医とミョンウォルが部屋を出ていくと
間もなく、ウンスの口から、声が漏れる。

「ん・・・う・・・
ヨ・・・ン・・・?」

ヨンは、微かに聞こえた
自分の名を呼ぶ愛しい女(ひと)の声に
ハッと、ウンスの顔を覗き込む。

『ウンス?!
気がつきましたか?!』

ヨンは、しっかりとウンスの手を握りしめながら
悲痛な声で、ウンスの名を呼ぶ。

「ヨ・・・ン・・・
わ・・・たし・・・」

愛しい女(ひと)の声がもう一度聞こえると
その瞳が、薄っすらと開く。

『ウンス!!』

ヨンは、思わず、寝台に横たわるウンスの身体を抱き上げる。

『ウンス・・・ウンス・・・!!』

「ヨン・・・
ごめんなさい・・・
心配・・・かけちゃって・・・」

ウンスは、ヨンの腕の中で、
意識を戻した。


















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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
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その際は、スルーをお願いします。

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万が一そのようなコメントをいただきましても
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by junjun