リュウがヨンの目の前に姿を現す。
しかし、その様相は、ハン・サンソンの屋敷の
使用人として、姿を現していた。
ヨンは、すぐさまそれに気づく。
「上護軍チェ・ヨン様。
奥様がお会いになられるとのことでございます。
ご案内いたします。
どうぞこちらへ・・・」
『忝い。
頼む。』
ヨンは、何鍬に顔で、リュウに告げると
リュウも、素知らぬ顔でヨンを
ソルファがいる部屋まで案内をする。
沈黙のまま、ヨンとリュウは
ソルファのいる部屋の前まで歩いていく。
ソルファの部屋の前につくと
リュウが、あたりをみまわし
気配を探る。
そして、誰もいないことを確かめると
ヨンだけに聞こえるくらいの小さな声で呟く。
「今回の謀の全容を
話すと言っている。
そして、元からの保護を
願っている。」
『・・・』
ヨンは、リュウのつぶやきに
表情も変えず、何も答えなかった。
「まずは、話を聞いてやってくれ。
その後の判断は、ヨンに任せる。」
『わかった・・・』
何も答えないヨンに、
リュウが、もう一度小さな声で呟くと
ヨンは、短く一言だけ答えた。
たしかに・・・そうだろう・・・
最愛の奥方と
その子供たちの命を狙われたんだ・・・
全てを飲み込み、
救いの手を差し伸べるのは
難しいのかもしれない・・・
だが・・・
ヨン・・・
俺は、お前を信じている・・・
私欲に飲まれるような男ではないと・・・
リュウは、ヨンの胸の内を察しながら
ヨンを信じた。
「奥様。
上護軍チェ・ヨン様がお見えでございます。」
リュウは、元の言葉で
ソルファに呼びかける。
「お通しなさい・・・」
扉の向こうからソルファの声が返ってくる。
リュウは、静かに扉を開ける。
ヨンは、開けられた扉の一歩手前で立ち止まると
リュウに振り向き告げた。
『女人の部屋に、
入ることは、謀れる。
まして、奥方は、高麗の言葉が
お分かりではない様子。
その方、同席し、
通訳をしてもらえるか?』
ヨンは、ソルファと二人きりになることを避けた。
「畏まりました。
私でお役に立つのであれば・・・」
リュウは、ヨンが元の言葉を
話せる事を知っていた。
しかし、敢えて、話せない振りをする
その真意を、すぐに理解した。
扉が閉められ、ヨンがソルファの目の前に座る。
ソルファは、リュウが同席していることに
少し安堵した表情をうかべた。
『率直に伺う。
此度の謀・・・
奇皇后の差し金とは、真か?』
ヨンは、流ちょうな元の言葉で
ソルファに問いかけた。
ソルファは、思わず目を見開き
リュウの顔を見る。
リュウは、ソルファに黙って頷いて見せた。
ソルファは、リュウの頷きをみて
一度小さく深呼吸をする。
「はい。
全ては、あの方のご命令でございます。
私は、あの方のご命令に
背くことは出来ない身の上・・・
私は、どうなっても構いません。
ただ・・・
旦那様と、我が子の命だけは
どうか、助けてください・・・」
ソルファは、涙を浮かべながら
ヨンに訴えた。
ヨンは、ソルファの目を
真っ直ぐに見ながら
黙って話を聞いた。

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ドラマ『シンイ』の2次小説です。
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by junjun