Reincarnation ~散りし雪の花~ 1  | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


ウンスとウォンソン、そしてユリが
迂達赤兵舎の隣にある庵に
居を移して一月近く・・・


「ふぅ~
ずいぶん冷え込んできたわね・・・」

迂達赤兵舎に隣接する庵の縁側で
ウンスが、白い手に息を吹きかけながら
雪の気配が近づいてきた
開京の空を見上げていた。

『もうすぐ、雪が降る頃です。

身体を冷やしてはなりません。
中に入って・・・』

ヨンが、ウンスの肩を抱き寄せ、
部屋の中に入るように言う。

「そうね・・・

でも・・・
寒さで空気が澄んでて
とっても気持ちがいいわよ・・・」

ウンスは、ヨンに抱き寄せながら
甘える仕草を見せる。

『また・・・そのようなことを・・・』

ヨンも、甘える仕草のウンスに
目尻を下げる。

「ウフフ・・・
でも、そろそろ、お部屋に入ろうかな・・・

風邪をひいたら、
この子に怒られちゃうわね・・・」

ウンスは、少しふっくらとしてきた
お腹をさすりながら
愛おしそうに微笑んでいた。














一方、ハン・サンソンは、
焦り始めていた。

屋敷では、側室のソルファから
顔を見るたびに
チェ家との婚姻を迫られ・・・

ヨンや、チェ尚宮からは
悉く断られ続けられている。

そして、つい先日、
朝議の場で王より
両班の婚姻について釘をさされる場面があった。

「両班の婚姻について
余の考えを申し伝えておく。

両班の婚姻は
余の許しが必要となるが・・・

余は、婚姻を取り持つつもりはない。

縁を結びたいというのであれば
両家で話し合い、全てが整ってから
余に報告せよ。

良いか?
今後、いかなる縁組も
余や王妃の力を借りるでない。」


王の厳しい口調が
朝議の場にいた高官たちを驚かせた。

その場に座っていたハン・サンソンは
自分のことを言われていると感じ
背筋が凍る思いだった。

「ん・・・
さすがに、困った・・・

もう間もなく、国境では雪が降る頃・・・

それまでに、婚姻を纏めなければ・・・
ソルファは、元に帰ると・・・
しかも子を連れて・・・

それだけは、なんとしても
阻止したい・・・」

ハン・サンソンの側室ソルファは
ハン・サンソンが元に大使として
赴いた頃、元の高官から見合され
ハン・サンソンがその美しさにほれ込み
側室に向かえた女人だった。

「たしかに・・・

私が、ソルファを側室に向かえた時も
王は、快くお許しくださった。

しかも、ソルファは元の貴族の娘・・・
そのような娘との縁組をお許しくださったのだ・・・

王様の仰ることも
理解できないわけではない・・・」

木枯らしが吹き抜ける、皇宮の回廊を
ハン・サンソンは、独り言をつぶやきながら
屋敷へと戻って行った。


















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ありがとうございます。

ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
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by junjun