ヨンは、その光るものを手にとってみた。
それは、とても小さく、固い。
そして、光に翳すと7色に輝いて見えた。
『これは・・・
高麗のものではないな・・・
一体・・・何なのだ・・・?』
不思議は光彩を放つ石のようなものを
ヨンは、手巾に包むと
懐深くしまい込んだ。
ウンスは・・・
この石のようなものが
何か、わかるかもしれん・・・
いや・・・
あの方に見せることは
今は、止めておこう・・・
漸く、落ち着いたあの方の心を
かき乱すようなことはしたくない・・・
そうだ。侍医や、イ・セクなら
何か知っているかもしれぬな・・・
ヨンは、皇宮にて、チャン侍医、イ・セクに
この石のような物の正体を確認すると、
急ぎ、皇宮へと向かった。
皇宮。
ヨンは、出仕すると、急ぎの用件だけ
片づけると、典医寺へとむかった。
ウンスが典医寺を退き、修医堂と医院で
務める様になってから、
ヨンの足も、典医寺からかなり遠ざかっていた。
ヨンは、ウンスのいない典医寺に、
なんとも言えない違和感を感じていた。
「これは、上護軍。
如何なさいましたか?」
ヨンの姿を見かけたトギが、
私室にいたチャン侍医を呼んできていた。
『あぁ、侍医。
少し、話があってきた。
時間はあるか?』
ヨンは、チャン侍医の顔を見るなり聞いた。
「はい。
今は、患者も落ち着いております故・・・
なにか、折り言ったお話でしょうか?」
ヨンは、何も言わずに微かに頷いた。
「では、こちらへ・・・」
チャン侍医は、私室を手で指し示すと
ヨンの前を歩き始めた。
「それで・・・
私にお話とは・・・?
奥方様のことですか?」
チャン侍医の耳にも、昨日の騒動が伝わっていた。
『いや・・・
あの方のことではない・・・』
ヨンは、真っ先にウンスの事を
気にかけるチャン侍医に、些かムッとしながら
懐の中から、手巾に包んだあるものを
チャン侍医の目の前に置いた。
「これは・・・?」
『侍医なら、これが何かと知っているのではないかと・・・』
チャン侍医は、ヨンの様子を窺い見ながら
手巾の中身を確かめた。
「上護軍・・・
これは、一体・・・」
『侍医。
これが、何かわかるのか・・・?』
「いえ・・・
私も初めてみるものでございます。
されど・・・
以前、奥方様より、聞いたことが・・・
恐らく、これは、その石ではないかと・・・」
チャン侍医は、ウンスから聞いた話を
思い出しながら、ヨンに告げた。

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ドラマ『シンイ』の2次小説です。
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by junjun