ウンスは、不安な思いを隠し
ヨンの迎えを待っていると、
屋敷から、ヨリが慌てて駆け付けてきた。
「奥様!!」
ヨリは、額に大粒の汗を浮かべ、
肩で息をしながら、ウンスの前に跪く。
「ヨリ・・・
来てくれたのね・・・」
ウンスは、ヨリの手を握り
嬉しそうな表情を浮かべる。
「奥様。
お怪我はございませんか?
若様や、お嬢様は?」
「ヨリ。
大丈夫よ。
ヨンが駆け付けてくれたから、
皆、怪我はないわ。」
ヨリは、ウンスの表情の中に
不安な気持ちを察した。
「旦那様が・・・
左様でございますか・・・
ならば、安心いたしました。
旦那様は、皇宮に・・・?」
ヨリは、部屋の中を確認しながら聞いた。
「ええ。
こことお屋敷の警護を強くしてくださったから、
王様と王妃様にお礼と
今回の騒ぎの報告に・・・
お屋敷の方は、問題ない?」
「はい。大丈夫でございます。
ならば、ヨリも旦那様がお戻りになるまで
奥様のお傍を離れません。」
ヨリは、強い思いでウンスに告げた。
ヨリは、すぐに、ウンスの為に
心を落ち着かせるお茶を淹れた。
ウンスは、ヨリの淹れたお茶を一口飲むと
大きな息を一つ吐いた。
「奥様・・・」
「ヨリ・・・
ヨリは、この高麗に伝わる仙人の話を知ってる?」
ウンスは、お茶の器を手にしながら
ヨリに聞いた。
「仙人の話・・・でございますか?」
「そう・・・
高麗の地を創造した仙人の話。
高麗の娘と結ばれて、末永く幸せに過ごしたという・・・」
ウンスは、違和感を覚えた書に視線を向けながら聞いた。
「仙人・・・
あ、確かに、子供の頃に聞いた覚えがございます。
でも・・・あの話には、後日談があるとか・・・」
ヨリは、遠い記憶を思い出すかのように
ウンスに答えた。
「後日・・・談・・・?」
「はい。
仙人と高麗の娘の間に子が生まれ・・・
その子の血を引き継ぐ者が、
高麗にいると・・・か・・・
それから・・・」
ヨリは、次の言葉を口にするべきか
躊躇し、言葉を飲み込んだ。
ウンスは、その様子を見逃してはいなかった。
「ヨリ・・・
それからどうしたの・・・?
知っていることがあるのなら
おしえてちょうだい。
ウォンソンとユリを護るために、
大切な事なのかもしれないから・・・」
ウンスは、ヨリの目を真っ直ぐに見ながら言った。
ヨリは、ウンスの真剣な表情を見て、
言葉を選びながら話始めた。
「高麗に伝わる古き言い伝えがあります。
仙人の血を受け継ぐものが、
天女から生まれると・・・
そして、仙人を崇める信仰が
密かに受け継がれていると・・・」
ヨリの言葉に、ウンスは、何か気付くと
そのまま黙り込んでしまった。

にほんブログ村
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。
ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。
また、非難中傷されるような
辛口コメントもお控えください。
万が一そのようなコメントをいただきましても
お返事もできませんし、
心苦しくなるだけですので削除させて頂きます。
ご了承くださいませ。
by junjun