夢幻花揺れて・・・ 59(完) | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。

開京。

高官達の屋敷が立ち並ぶその一角。
高麗屈指の名家チェ家の庭に
いつしか、白い夢幻花が風に揺れていた・・・






シン・ハク達が刑に処されてから
数日が過ぎた頃。

ヨンとウンスは、
庭に咲く白い夢幻花を見ながら
主とその使用人の男の事を思い出していた。

「主さん・・・
元気にしているかしら・・・」

『そうですね・・・

陰陽道の記憶は
やはり失ってはいましたが、
その他の事は、覚えていたので・・・

もしかしたら、
主にとって、今が一番

充実している時なのかもしれません。』

ヨンは、陰陽道を悪に染められることを
主が懸念していた事を知っていた。

それ故に、白い夢幻花の粉を飲んだことで
陰陽道を忘れ・・・

そして、主を悩ましていた一番の術、
夢幻花の術が、この世から消え去ったことが
主の心を晴れやかにしていると思った。

『近いうちに・・・
主の屋敷に行ってみますか?』

ヨンの言葉に、哀し気な瞳で
白い夢幻花を見ているウンスに
ヨンは、声をかけた。

「そうね・・・
主さんの体調がどこまで
回復しているか、気になるし・・・

ヨン。
今度の非番の日に連れて行ってくれる?」

『はい、構いませんよ。
しかし、俺の非番の日まで
待てるのですか?』

ヨンは、揶揄うような顔で
ウンスに聞いた。

「え?
ヨン、次の非番って、
そんなに先なの?」

ウンスは、驚いた顔でヨンに聞き返した。

『ククク・・・いえ・・・
そんなに先ではありませんが・・・

ウンスが、俺の非番の日まで
待てるのかと思って・・・』

ヨンは、口角を少しあげて笑みを浮かべている。

「そんあ・・・
いくら私だって、それくらいは待てるわよ。
もう・・・ヨンの意地悪・・・」

ウンスは、ヨンの胸を軽くたたいてみせた。

その時、
ヨンとウンスを包み込むような
優しい風が、ヨンとウンスの足元に咲く
白い夢幻花を揺らした・・・



朱色の夢幻花は、
二度とその花を咲かすことはなかった。

そして、白い夢幻花は、
開京のチェ家の屋敷以外で
その花を咲かせることはなかった。









~完~



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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。

《夢幻花揺れて・・・》は終わりました。

次回からは、新たなお話を
綴らせていただきます。

拙いお話ですが、

お付き合いいただければと思います。


ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、イメージが

異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。
by junjun