夢幻花揺れて・・・ 55 | 時をこえて・・《シンイ2次小説》

時をこえて・・《シンイ2次小説》

「信義ーシンイー」の2次小説を綴っています。


ウンスは、主の診察を始めた。
脈診、目診と進めながら、
主が倒れた状況を、その場にいたヨンに聞いた。

「主さんが倒れたとき、
術を唱えていたのよね・・・?

その術って・・・」

ウンスが、術の事を聞き出そうとした時
主が、ウンスの袖を引っ張る。
そして、微かに顔を横に振った。

「何も聞くなってこと?
それって、やっぱり私にかけられた
呪術と関係があるのね?

ヨン。
私にかけられた呪術のこと
詳しく教えて。

もしかしたら、助ける方法が見つかるかもしれない。」

ウンスは、主の手をそっと握りながら
ヨンにどんな呪術だったか聞いた。

『それは・・・

ウンス・・・
覚えていますか?
屋敷の薬草園のちかくに植えた花の種の事を・・・

その花を形代に、
夢幻花の呪術をかけたという事です。

そして、その術を主が解いたことによって
術返しを受けたのです。』

「術返し・・・って
そんな・・・
人の命を助けたのに?

あ、でも・・・
術を扱える人なら
誰でも扱えるってこと・・・?」

『いえ・・・
陰陽道でも・・・
主以外に扱いきれない呪術、
それが、夢幻花の呪術です。

主は、この呪術をこの世から
葬り去ろうとしているのです。』

ヨンは、主の顔を見ながら
ウンスに告げた。

「夢幻花・・・

あ・・・あの花・・・

そうだわ・・・
宮の庭の片隅に咲いていた花・・・

どこかでみたと思ったの
そうよ、お屋敷の薬草園で・・・
でも・・・
色が・・・違うわ・・・
確か、お屋敷では、朱色の花だった
でも、宮に咲いた花は・・・白・・・」

ウンスが夢幻花の存在を思い出し、
その花の色を口にした瞬間
主は、ウンスの手を握り返した。
そして、使用人の男が
声を出さずにむせび泣くように涙を零す。

「主さん?
どうしたの?
何か、言いたいことがあるの?

ウンスは、必死に主に声をかける。
しかし、声を出すこともできないくらいに
衰弱している主は、ただ、微かに微笑むだけだった。

「奥方様・・・
夢幻花が・・・
白い夢幻花が咲いていたと・・・?

それは、まことでございますか?」

使用人の男は、涙を拭うと
静かに声をかけた。

「ええ・・・
本当よ。

ほら・・・
これ・・・
その花の花びら・・・

叔母様が、何かの役に立つかもって
持たせてくれたの。」

ウンスは、往診道具の中にある
白い夢幻花の花びらに視線を向けた。

「おお・・・まことに・・・

まさか・・・
このようなことが・・・」

使用人の男は、
白い夢幻花の花びらをみて
驚きの声をあげた。

『如何した?
この花びらに何か意味があるのか?』

ヨンは、使用人の男の肩を
揺さぶりながら聞いた。

「この花びらがあれば・・・

ご主人様は助かります・・・

そして、夢幻花の呪術は
二度と人々を殺めることはないはずです・・・」

使用人の男は、花びらを手にしながら
涙をながしながらヨンに答えた。

「え?
この花びらが??

それって、如何すれば良いの?

早く、その方法を教えて?!」

ウンスは、使用人の男に
白い夢幻花の使い方を聞いた。

「どうか・・・
このまま、ご主人様のお傍で・・・
お待ちください。

私が、すぐに準備して参ります。
これは・・・
この世の中で、ご主人様と
私しかしらない方法。
そして、だれにも知られてはならない方法でございます。」

使用人の男は、
ウンスの往診の道具箱から
白い夢幻花の花びらを取り出す。

そして、主に向かって、
微笑み、お辞儀をした。

「ご主人様・・・
すぐに、お楽になります・・・
おまちください・・・」

主は、使用人の男に
目だけで頷く。

使用人の男は、一言主に告げると
花びらを両手に大切そうに抱え、
寝室から出ていった。














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最後まで、お読みいただき、
ありがとうございます。
ドラマ『シンイ』の2次小説です。
私の想像の世界です。
お読みいただき、
イメージが異なってしまうかもしれません。
その際は、スルーをお願いします。
by junjun