だんだん何も感じなくなっていくのが

加速した原因がもう一つある

 

中学生になると始まる

学力テスト

 

母の思うような

いい成績をとれなかった私

 

試験のたびに結果を見た

母が激怒する

 

恥ずかしくないのか

悔しいと思わないのか

 

私がどうこう思うより

母の感情の方が優先されているというか

私が何かを感じる隙を与えない感じで

 

どう思っているのかと聞かれても

自分の中に、何を感じたらいいのか

を探している自分しかいなかった

 

母からしてみれば

自分の自慢の娘が

他の子より劣っているという

現実が我慢できないのか

 

このままではこの子がだめになる

という恐怖心からなのか

 

母親は雨戸を閉めて

怒鳴りたて

 

時に私をたたくそぶりを見せつつ

叩くと父に怒られるからと

自分のほほを叩き私をにらみつける

という謎の行動で私を責めた

 

実際に暴力があったわけではなくても

座っている椅子をけられたり

母が体いっぱいに怒っている様は

 

もう十分だった

 

そしてただ黙っている私に

何かあるならいいなさいと詰め寄るのだが

 

もちろん何か言えば

長引くことはわかっているし

もう何も難じることが出来なくて

何だか真っ白な感覚しかない私に

そんなことを言われても

何も言えるわけもなく

 

黙っていると母はいつも

お父さんにそっくりね

 

というのだった

 

父と母は顔を合わせるたび

喧嘩をする仲で母が父を嫌いどころか

人として失望していて蔑んでいるのを

十分感じていたから

 

お父さんにそっくりね

 

というたった一言が

自分が母から愛されていないことを

知るには十分な言葉だった