26~8歳くらいだと思っていた

目の前のアシスタント君は

この間カットしてもらった中林君と

同期だった。。

 

びっくりして聞きかえす。

 

「え?同期って、同い年ってこと??」

 

「そうです。」

 

「え?もっと上かとおもった~

何か、、落ち着いてるね。」

 

「あ~よく言われます。

 あいつが若く見えるせいですかね。笑

 中林と仲良くて。よくラーメン食べいくんすよ」

 

「あ!ラーメンの話、めちゃしてた!笑

美味しいとこおしえてもらったよ~

 

なんだっけ・・・

コニシとかいうラーメン屋さんが

あるんでしょ?おすすめって言ってた!」

 

「あ~あそこ。確かに、美味しかったです」

 

「今度行ってみる!」

 

そんな話をしていたら、

私の担当スタイリストさんが

戻ってきた。

 

指名がいくつか入っていて

忙しそうなのに、

ふわっとした空気を漂わせて

柔らかい笑顔で戻ってくる

担当スタイリストの優奈さん。

 

同年代の女の私でも

ときめくぞ・・・なんて

ついつい惚れそうになっちゃう。

 

優奈さんはその後、

アシスタント君と私の楽しかった

会話報告を受けながら、

 

4か月以上は扱いに困らない

神カット術を存分に発揮して

完璧に仕上げてくれた。

 

最後に鏡で後ろとかも

見せてくれるのだけど

見なくても彼女のカットは

完璧なのだ。

 

美容院探しに終わりを告げられたのも、

カットしてもらっている間

『大丈夫かな、似合うようになるかな』

なんて不安を感じることがなくなったのも

 

優奈さんに担当してもらうように

なったおかげ。

 

私の人生に欠かせないスタイリストさん。

 

今日も完璧にしてもらったと

満足感いっぱいで支払いの

レジ前に立った時、

 

ちょうど通ったのか

今日お世話になったアシスタント君が

横から声をかけてきた。

 

「今日、ありがとうございました」

 

「あ!こちらこそ~ありがとうございました」

 

すると彼は目の前に名刺を出してきた。

 

「僕、宮本祥太って言います!」

 

アシスタントの子に名刺もらうのは

初めてだったのでびっくりしてしまったけど

 

満面の笑みで出してくれる名刺を

受け取りながら私もあいさつした。

 

「岡本です。よろしくお願いします。」

 

これが初めて会った日の別れ際だった。