樹木希林 最高! 妻夫木聡主演映画「悪人」 | 満行潤一 オフィシャルブログ Powered by Ameba

樹木希林 最高! 妻夫木聡主演映画「悪人」

チケットを買うときは話題作は見ておこうぐらいの軽い気持ちでした。しかし、全編を通しての重ぐるしい雰囲気・重圧感ある映像。予想とは大きく違っていました。
見終わった感想は、主役でもない樹木希林の臨場感あふれる完璧な演技と、登場人物が話す、リアルな福岡、佐賀、長崎の方言。原作は吉田修一、監督は李相日。

ストーリーは、九州の田舎を舞台に「出会い系サイト」で知り合った二人の物語。鬱積した日々をおくる主人公の土木作業員、清水(妻夫木聡)が殺人を犯し、紳士服のフタタの店員、光代(深津絵里)との逃避行が始まる。

清水を幼少の時から育てた祖母(樹木希林)、清水に殺された保険外交員の父と母(柄本明、宮崎美子)。殺す、殺されたそれぞれの家族を襲う悲劇。殺した側にも、殺された側にも殺す(殺された)理由が存在する。殺した側にも、殺された側にも肉親を信じ、想う家族が存在する。殺人者に付いて行く(正確には殺人者を連れ回す)女にも理由がある。

本当の「悪人」は誰なのか。見終わった後、重くのしかかってきました。

脇役の演出も丁寧に描いてあります。特に、樹木希林さんは想像を超えた演技力で、完全に主役の2人を喰っています!

北部九州が舞台のこの映画、九州以外の人はどう感じるんでしょうか?感想が楽しみです。