広告の仕事に対して、ぼくは「自分ではない誰かのことをとことん考えていくこと」という認識を持っています。お得意だって「自分ではない誰か」、巷で言われる「生活者」だって、(厳密に言えば自分も含まれるのかもしれないですが、)ほぼ全てが「自分ではない誰か」です。
ぼくのキャリアは小さな広告会社から始まっています。この4月で社会人も8年目、浪人も留年もしているので、2年遅いスタートを切りましたが、広告の世界で継続して仕事ができています。
最初はその時の会社が持っている売り物を売ることが仕事の中心でした。少しでも数字にしていこうと努力をしたものです。その後同じ会社で販促物の制作を経験し、多少なりとも制作物に対するこだわりを持ち。
次の会社は広告会社とはいってもちょっと異色なキャラクターライセンスを扱う仕事を経験。日本が世界に誇るアニメに関わり、クリエイターが持つ想い、それに関わる人の様々な思惑を感じ。
さらに次の会社は最初の会社を発展させたような仕事、少しは昔の知識や経験を生かしながら働くことができたかなと。
そして今の会社へ。
決して多くはない経験と知見を背景に思うことは、この世界の仕事は全て「コミュニケーション」の一言だと。
生活者は世の中を見つめて
「こんなのはやってんだー!それはないよね…、うわダッサー、それ新しくない?昔こんなんあったよねー?…」とか。
お得意は生活者を見つめて
「社会の流れは?ターゲットは?どんなメッセージで?どんな手法で?どうしてそれが有効なの?…」とか。
広告会社はお得意と生活者と社内を見つめて
「この手法はこれこれで有効なんです、最近の生活者はこんなことを考えている傾向があります、いやーお得意からこう言われちゃって…なんとかならない(涙)?…」とか。
どれも自己と他者の関係があり、そこにコミュニケーションが存在します。コミュニケーションの達人という人がどういう人を指すのか分かりませんが、最近意識していることは「背景を考える」ということです。
自分が関わる他者には自分には見えない無限の時間が存在します。企業の歴史もそう、人のキャリアもそう、生活者に至っては実に無数の背景があります。企業や人と接する時に、(本当はあまり個人的なことを聞くのは良くないことかもしれませんが)まずは背景を知ることを意識しています。なるほどこういうことを経験しているなら、ここから話そう、といった会話(あるいは対話)のスタート地点をそれで設定することを意識し、自分の言いたいことを伝えるだけではない、相手の背景も含みこんだ流れという考えを持つようになってきました。
さて、広告の世界における対話とはなんでしょう?人と人なら対話の多くは会話を通して行われます。企業の対話とはやはりひとつは広告戦略を中心とするコミュニケーション戦略となるのでしょう。
日経ビジネス(だったと思います…)にも紹介されていたので、1枚のシートをご紹介。
http://blog.sukedachi.jp:80/?eid=884659
メディア戦略に関わるものですが、ひとつの分かりやすい思考のスタートとして。ぼくは引出しのひとつにしようと思っています。こういった1枚のシートから何を感じ、それをそのままではなくどう昇華させていくかに、その人らしさが出るのではないかと。