ニューヨークで『忍びの国』 その② | 60歳からのグルーピー

60歳からのグルーピー

60歳を過ぎて初めてアイドルにはまったバカな女の戯言です。

映画上映の後は中村監督との質疑応答。

 

 

メモとかは取らなかったのであやふやな記憶で恐縮ですが、少しでも雰囲気が伝わればと思います。

 

監督は2日前からニューヨーク入りされたみたいで、「一昨日は初めてTボーンステーキを食べて、昨日はロブスターを食べた。ダイエット中なんだけど…」と笑いを誘い、アットホームでリラックスした雰囲気でスタート。

 

監督からは「忍びの国」はコメディーの中にもパトスを感じられる作品に仕上げたかったとの説明が。

 

最初の質問は中村監督に質問したくてわざわざテキサスから飛んで来たクリスティーという女性。(映画のレビューも書いている Steve Kopian氏のレポートを参照)

 

彼女の質問は、多分海外のほとんどのファンが共通して持っている疑問です。

 

どうしてDVDやネットのストリーミング配信で中村監督の作品を観れないのか。

 

中村監督の作品でも「フィッシュストーリー」や「ゴールデンスランバー」は英語のDVDにもなっているので一概には言えませんが、ジャニーズ出演の映画はまず無理です。

 

ただ日本で発売されるDVDは日本の「アマゾン」や「CD Japan」などを通して個人輸入する事は出来ます。でもそれはあくまで日本人向け。

 

DVDのリージョンもアメリカとは違うし、ましてや英語のサブタイトル等ついていません。

 

海外のフィルムフェスティバルに出展の際には英語のサブタイトルをつけているのに、それがそのままDVDになって一般に発売されないのは残念だし、疑問に思うのは当然。

 

せっかくの機会なのに勿体無い!

 

クールジャパンの括りで、日本のコンテンツを海外に輸出する事をアベノミクスの課題の一つに挙げていましたが、本気なのと疑ってしまいます。

 

この質問に対し中村監督も「プロデューサー」に聞いておきます、としか答えられませんでした。(ジャニーズの肖像権とグローバル化の壁は高い?!)

 

プロデューサーといえば、銭が全てで動く忍者の話から監督は、「現在でもそういう人っているでしょう?私の周りにも3人ぐらいいる。しかも3人ともプロデューサーだけどね。」と冗談交じりに暴露されていました。(笑)

 

どうして智くんを起用したのかという質問に対しては、日本ではちょっと言えない、ここだから言うけれどとの監督の前置きだったので、このブログに載せることは自重させて頂きますが、決して悪い意味ではなかったです。

 

小説家伊坂幸太郎とのコラボについての質問には、監督と伊坂氏は好みや興味がよく似ているので仕事がしやすく、将来一緒に作品を作る予定もあるとの事。

 

そして将来撮ってみたい作品は一つの事に情熱的に打ち込んでいる人物を主人公にした作品。

 

智くんと一緒にまた仕事をしたいかとの質問には「YES」と答え、智くんに「茶道に興味ある?」とか「茶器はどう?」とか色々探りを入れているそうです。(笑)

 

これを聞き、美しい智くんの手が堪能できる映画が完成するかも知れないと密かに期待してしまいました。

 

 

撮影裏話としては、冒頭の百地三太夫と下山甲斐の両家が戦う場面では、暑くてみんな汗だくになり男たちはひどい臭いだった。全員黒い衣装だったので衣装に塩が吹き、砂をこすりつけて塩を落とした。

 

最後の無門と平兵衛の戦いの場面は、そこしか戦うシーンがなかった平兵衛演じる鈴木亮平は4ヶ月練習する期間があったのに、他にも下山次郎兵衛や日置大膳との戦いのシーンがあった無門演じる智くんは、20日しか練習する期間がなかった。

 

Kopian氏のレポートを読んで初めて知ったのですが、映画には中村監督の奥様と息子さんが伊賀から逃げる場面の親子役でカメオ出演されているとか。

 

アメリカでは今の所一般公開の予定がないので、DVDが発売になったら探してみようと思います。

 

そして質疑応答の中で、一番ハッとしたのは司会者が「無門の全ては銭ですね。」と言うコメントに対し、中村監督が「いえ、無門の全てはお国です。」ときっぱり否定されたところ。

 

無門のお国に対する感情はこの映画での重要な「パトス」の一つ。監督の想いを確認することが出来た貴重な応答でした。

 

質疑応答が終わってパーティーへ。

 

ビール、ワイン、ソフトドリンク、スナックが提供され、なんと希望者は監督と一緒に記念撮影(しかも2ショット)をしてサインまで頂けると言う海外ならではの神対応に大感激❣️

 

一生の思い出でになりました。