B10-73 晩夏 【図子 慧】 | 深緑の森と風と♪

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「虹色の図書室」というタイトルで、数年前まで、小説や映画のことを中心に載せていましたが、このたびリニューアル!
 感じたこと、伝えたいことを、小説や映画に限らず書いていきたいと思います♪ よろしくお願いします *^^*

タイトル「晩夏」をイメージさせるような、カバー写真のちょっと
物悲しい雰囲気とストーリーに惹かれ手に取ってみました。
私が知らなかっただけですが、復刊を望む声も多かった評価
の高い作品のようです。
私もお気に入りの作品です。

晩夏 (創元推理文庫)/図子 慧
¥672
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☆ あらすじ ☆

夏休み。
大学生の想子(そうこ)は、毎年、夏休みにはいるのを待ちかねる
ように母の実家にやってきては、新学期の直前まで滞在する。

そして、想子は病弱のイトコの瑞生を愛していた。
たぶん、血のつながり以上に。

ある日、夜が明けても伯母は帰らなかった。
造り酒屋の奔放な家付き娘ながら、無断外泊は一切したことのない
あの伯母が・・・。
愛する瑞生の美しい横顔をみつめながら、想子は不安にとらわれる。
彼は、何かを知っているのか――。

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図子慧さんは初めて。
解説には、「夏の終わり、長い休暇の終わり、少女の時間の終わりを
繊細な筆致で描き上げた上質な恋愛ミステリ」と紹介されていました
が、もう、その言葉に尽きてしまっていると思います(さすが編集者
さん!)。
瑞生への想い、伯母失踪への瑞生への疑念、そんな想子の複雑な
心情が繊細に瑞々しく描かれていて、そこに、ミステリ部分が上手に
絡んでいて、本当に上質な作品だと思いました。
そして、読み終わったあと、タイトルのとおり“ひと夏が終わった・・・”
そんな印象を受けた作品でした。
私は、こういう作品って大好きで、お薦めな作品です。