B10-9 春期限定いちごタルト事件 【米澤穂信】 | 深緑の森と風と♪

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「虹色の図書室」というタイトルで、数年前まで、小説や映画のことを中心に載せていましたが、このたびリニューアル!
 感じたこと、伝えたいことを、小説や映画に限らず書いていきたいと思います♪ よろしくお願いします *^^*


以前から気になっていた「春期限定いちごタルト事件」。
その甘そうなタイトルと「事件」というギャップからして、
何だろう?って興味を引きますよネ。

春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)/米澤 穂信
¥609
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☆ あらすじ ☆
 
高校に入学した小鳩君と小佐内さん。
二人の目指すものは、慎ましい小市民。
二人の間にあるのは、恋愛関係などではなく、お互いに相手を
利用してでも小市民を目指そうという約束。
今日も極力目立たないようにして、平穏と安定した一日が過ごせる
ことを願う。

しかし、久しぶりに再会した小鳩君の旧友・堂島健吾君は、
二人の前に謎を運んでくるのだった。
目立ちたくないのに、なぜか謎を解くことになってしまう
小鳩君。
はてさて、二人は目指す小市民になれるのか??

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高校生のころなんて、「自分の中に他人より飛びぬけてるんだ」という
ところを懸命に探してアピールする年ごろなのに(そんなものがない
ことを認識して落ち込むんだけど)、逆に「小市民」を目指すという
ところがユニーク。

この物語は小鳩君の視点から描かれているのですが、冷静に
自己分析しているところなんかスゴイ!
連作短編ですが、話が進むにつれて二人の本性(?)が垣間見れます。

この「春」では、二人がなぜ「小市民」を目指すことになるのかは
明らかにされませんが(それらしいことは書かれていますが)、
なぜかが何となく気になるところ。
二人の過去とか、出会いがどうであったのかがどこで描かれるのかな?
続刊の「夏」、「秋」が楽しみです。
(「冬」はまだ刊行されていないみたいですね)

日常の風景の中で描かれる謎。
あえて「春期限定」と限定された「いちごタルト事件」とは何か。
タイトルからのイメージどおり気楽に読める作品です。