潤智のお話です。
嵐のいちご好き、雑食の方、大歓迎です。
「昼飯、何がいい?
この辺り、少し歩けば、何でもあるよ。
このマンションは、結構古いから家賃も安いけど、この町は、住みやすいんだよ。」
智は、もう、昨日の服に着替えてしまっている。
俯いて、シャツの裾を弄っているのは、なぜだろう?
「何でもいい。」
そもそも、マスターが、『拾った』んだよな。
「昨日のカフェに行く?
昼間は、酒は出ないけど。」
小さく頷いたから、カフェに行く事にした。
歩きながら、聞いてみる。
「マスターとは、知り合いなの?」
「知り合いの知り合い。
『いつでもおいで。』なんて、言ってくれてた人の所に行ったら、いつの間にか結婚してた。
それで、紹介してもらった。
住み込みで、働かせてもらおうと思ってる。」
え?
住む場所が無いのか?
カフェに着いて、マスターに確認してみる。
「彼、住み込みで働きたいって。」
「ああ、たいした給料は、払えないけど、俺の部屋の片隅と、賄い食サービスでいいなら。
ところで、料理は、出来るの?」
マスター、それ、最初に確認しようよ。
ところが、テストを兼ねて、マスターの代わりに作った炒飯は、マスターよりも、上手かった。
俺は、ある提案をしてみた。
「智は、昼から夜は、ここで働く。
お給料は、少ないけど、昼夜の食事は、賄い。
夜は、俺の家に泊まって、午前中は、家の家事をするってのは、どうかな?
気がついたと思うけど、俺、片付けとか、掃除とか、苦手なんだ。
俺は、給料は、出せないけど、宿泊費は、取らない。
二人分の朝食と、休日の食材費は、俺が出す条件でどうかな?
マスターの家よりは、広いと思うよ。」
住む場所が無い、訳ありなら、好条件だと思う。
そして、智との同居生活が始まったけど、その日の夜も、智は、うなされていた。