潤智のお話です。
嵐のいちご好き、雑食の方、大歓迎です。
智の体は、男の俺が見ても綺麗だ。
見てはいけない物を見てしまった気がして、あわてて、ドアを閉めた。
夢の中に出てくる男。
何度か見た夢は、いくつかのシーンがあって、俺を見てにっこりと微笑んだり、俺の服を引っ張って歩いたり、上目使いに何かをねだったり。
そして、俺の目の前で、服を脱いで……
ダメだ、ダメだ。
変な事を考えるな。
俺は、そんな趣味は無い。
今まで、何人もの女性と付き合ってきた。
夢の中の事なんて、気にするな。
訳ありの男を、泊めてあげただけだ。
そうだ、朝飯の準備をしよう。
パンを焼いて、スクランブルエッグと、トマトでいいかな?
だいたいの準備が出来た頃、智が出てきた。
智は俺よりも、少し小柄だから、Tシャツがブカブカで、いわゆる彼氏の服を借りた彼女状態。
Tシャツの袖が、手の甲を半分隠してる。
智の髪の毛から、ポタポタと、水滴が落ちる。
「洗面台に、ドライヤーがあるから、使っていいよ。」
智の顔を見ないように、後ろを向いて、冷蔵庫を開ける。
「そのうち乾くから、いい。
それより、お腹すいた。」
振り向くと、上目使いで、俺を見てる。
「じゃあ、食べよう。これしか無いけど、いい?
あ、ケチャップ、使う?
塩コショウの方がいい?」
「ケチャップがいい。」
冷蔵庫から、ケチャップと、野菜ジュースを取り出す。
ソファの横のローテーブルに置いて、コップを二個と、パンとスクランブルエッグとトマトを載せたプレートも、ローテーブルに置く。
「お待たせ致しました。
契約のお食事でございます。」
おどけて言ってみたら、ふんわりと笑ってくれた。
「あ、美味い。このスクランブルエッグ、焼き方がちょうどいい。」
智の笑顔が、嬉しかった。