「帰ってきたんだ~!」
と抱きしめて撫でると、少し痩せた感触、冷えた毛並み…
そのうちに、あれ、私布団の中にいるよ?
これは夢だよね?…と疑問を持った瞬間から、しま兄の身体がだんだん薄らいで、ついには消えてしまいました。夢か……。
起き上がったら夜中の1時半。
布団の上を見ると、やっぱりしま兄はいない。
布団常連の「ちー」と「ひでじ」がいるだけ。
しま兄……
心の中でそう呼んだとき。
ととと、と暗い枕元に駆け寄ってきたサバトラ柄(灰色の縞柄)。
あれ? と布団の上に目を戻すと、同じサバトラの「ちー」は寝てる。
ということは、これは……
しま兄!!
目をこらせばこらすほど、しま兄!
呼んでも鳴いてはくれないけど、確かに、しま兄!
夫を起こして喜び合い、しま兄にご飯をあげるとすぐに食べて、水をたくさん飲んだら落ち着いたのか、やっと「ニャッ!」と独特のハスキーな短い鳴き声。
ひざの上でゴロゴロ喉を鳴らしたけれど、「涙の帰還」という感じじゃなくて、わりと普段と変わらず落ち着いてました。
丸2日半の外泊で5.4kgから5.2kgに減量。
元々太めだったので、げっそりというほどでなくて、ちょっと痩せたかな?というくらい。
汚れてもいません。
いったいどこで寝ていたのか…
猫は一週間絶食に堪えられるそうだけど、脂肪をエネルギーにするので肝臓に負担がかかり脂肪肝になる危険があるそう。太った猫は3日の絶食が限度とか。
事故にあわず自力で戻れてよかったです。
これまで街で飼っていた猫たちは完全室内飼いだったけれど、ここでは猫の望むまま、田舎の猫らしく、外で自由に遊べるようにしたこと。
それは細く長く生きるのでなく、太く短く生きよと言ったことだと自覚してました。
でももし1歳で死んだとしたら、あまりに短すぎやしないか。いや時間の問題じゃない。
急に冷え込んだけど寒くないかな、お腹すいただろうな、さびしいだろうな、と考えだすと、酷い飼い主だ…と思えてきます。
実家におさんどんに行っても、あと一品作る気力がわかず適当な料理でお茶をにごして戻ると、夫が肉豆腐をつくって待っててくれてました。
味の染みこんだふくふくの揚げどうふとやわらかいお肉、半熟の目玉焼きを口に運ぶたびに温かさが身にしみて、おいしいと思うたびにしま兄の甘えた上目遣いが浮かんで、ちょっと泣きそうでした。
「猫は人間よりも強いよ」
自分に言い聞かせるように言った夫の言葉どおり、今回は帰ってきてくれました。
でも今後はどうするか。
外に出すのなら、安全策をもう少し強化しよう、と思ってます。

