お盆を過ぎてうそのような涼しさ。


秋雨前線のせいらしいし、兄の知り合いの宮崎の方から


新米が届いたりして、ちょっぴり秋の匂いを垣間見る…


垣間嗅ぐ…何て言ったらいいんだろう?


その昔付き合いで入った会社の俳句の会で「秋隣」っていう


夏の季語を知り、「秋近し」より語感もきれいでしっくりくるなあ、


って思ったけれど、五感で感じる秋の予感…


光の加減や風の肌触り、草木の匂いが微妙に変わってくるのが、


田舎にいると自然にわかります。




でも突然の雷雨なんかもあって、お近づきになった

野良ネコファミリーの体調が心配なの~。




最初は6月のことだったか、仕事部屋の窓からけっこう美しげな


キジトラをみかけ、ネコ派の私は




「ノラがいる~! ネコだ猫だ~!!」




と舞いあがって、同じくネコ派の夫に報告。




物置の横にソーセージを置いてみたら、しばらくして……






田舎へカエル



このへんには家も少ないから、さぞかしおなかがすいてたよね~。


翌日も置いておいたら、なくなってる!






するとそのまた翌朝、カーテンを開けると…




田舎へカエル





シャムの血をひくのか、顔がちっさくて手足が細長くて


身体もほっそり、ノラとは思えない気品をたたえたクロネコが


窓のすぐそばにたたずんでいるではないの!




これは美猫!




ソーセージの噂を聞きつけてやってきたのか?




窓をあけると逃げてしまったけど、ソーセージを置いておいたら

そのうちなくなっていたので、食べてくれたんだよね?




それからはご飯の残りなどをせっせと物置の陰に運ぶ毎日。


最初は遭遇するとぴゅっと隠れていたネコたちも、少しずつ物陰から

顔を出し始め、そのへんでお昼寝したりもするようになってきたの~!






そんなある日、いつものように双眼鏡でキャットウォッチングを

楽しもうとしたら…




もみがらの上で昼寝しているクロの背中がなんか変?




よく見ると……、




田舎へカエル



生後1ヵ月と思しき子ネコが乗っかってる!




かわいい。かわいすぎる……。




夫は2時か3時に起きるスーパー早起きおやぢなのだけど、

ほかにも黒くて鼻と身体の下が白いネコを見かけたという。




日に日に増えていく野良ネコメンバーズ。




以前、引っ越してきてお近づきになったI夫妻から、

喉から手が千本出るほどかわいい子ネコをゆずってくれるという

お話があったけれど、




「ここは仮住まい、引っ越すことになればネコにもつらい思いを

させるし、子ネコなんていたら俺、新しい仕事手につかないよ!!」




という夫の言葉に、泣く泣くあきらめた私達。




それからもI夫妻の家で見せてもらった子ネコの可愛い姿が

ちらついて、ため息をつく2人だったわ……。




そんな私達にもやっと春がきた?


見るだけの春だけど、眼福このうえない!




田舎へカエル



ソーセージなどをせっせと運んでいた私に




田舎へカエル



などと言っていた夫、




子ネコがいると知るや……




田舎へカエル



手を出す気満々じゃないの!




それからは朝に夕に、雨風しのげるコンテナの下にご飯を運び続ける


うちに、1匹ずつしか顔を見せなかったネコたちが、ようやくそろって


くつろぐ姿を見せ始めたの。








田舎へカエル





黒+白の「お父さん」…いちばんおくびょうで、いつもコンテナの下から顔が出てるだけ。

キジトラの「お母さん」…最初に会ったネコ。子ネコが私達に襲われないかと遠巻きに睨みをきかせている。

黒ネコの「お姉ちゃん」…美しくかしこそうで、子ネコたちの面倒見もよく、慕われている。

キジトラの子ネコたち、「しましま」と「くつした」。全体にキジ柄と、手足が白いキジ柄で見分けがつく。




この5匹は一緒にくつろいだりして、いかにも家族!ってかんじ。






そして、ほかにも




田舎へカエル




人相(猫相)が悪く模様も泥に埃をまぶしたような不細工ネコ。


泣き声も「あおー! ぅおおうーーー!」と下品きわまりない。




少し前に兄の仕事場で、育児放棄で2匹の子ネコを死なせてしまった


野良母ネコがいると聞いていたので、こいつに違いないと夫は


ビッチ」と名づけ、氷を投げつけたりしてファミリーから追っ払っていた。




ほかにも、片目のつぶれた眼光鋭いネコを見かけたとか。




ともあれ毎日ファミリーを窓から眺めては、




田舎へカエル



などとファミリーのとりこになっていった私達…。




そんなある日、兄が物置を通りかかってファミリーを目にし、




「最近寄りつかないと思ったらこっちにいたのか!」




なんと兄が仕事場でご飯をあげていたファミリーと判明。




兄は仕事場に顔を出さない日もあるので、毎日きちんとご飯の出る

こっちに移ってきたのかな?




何年も前からファミリーを見てきたという兄の話を聞いてみると…






田舎へカエル



実は

「お父さん」は ♀

「お姉ちゃん」「ビッチ」は ♂


だった…!




人間の思い込みって恐ろしい~?


見た目で、これは女の子、こっちは男の子、って思い込んでいたよぅ…






つまり、子ネコたちは、おばあちゃん、お母さん、おじさんと一緒に

暮らしていたわけだ!




お姉ちゃんファンだった夫はちょっぴり残念そう…


(相手はネコだってば!)




しかたがないので、翌日からは


「お父さん」→「おばあちゃん

「お姉ちゃん」→「お兄ちゃん

「ビッチ」→「ビチ男(オ)」




と呼ぶことになりました。


(ビチ男って……(笑))




ともかくファミリーを背負っているのは、

どう見ても美人「お姉ちゃん」あらため

イケメン「お兄ちゃん」のクロ!




ネコは母系社会と聞くけれど、がたいのいい不細工メンズを抑えて

ほっそりしたイケメン・クロ、ケンカでも一歩もひきません!


朝は誰より早く来てご飯をたしかめ、なければさりげなく催促し、

たまにごちそうをもらっても、自分は食べず子ネコに運んでいく!


兄の話によると、最近死んだ子ネコはおばあちゃんと誰かの子供で、

おばあちゃんは育児放棄していたのに、クロが出ない自分のお乳を

すわせていたと!




イケメンなだけでなくハートも男前。


身体はどうみても弱そうなんだけど、


しっかり家族を守っているのです。




がんばれクロ! 家族のために!!


手を出した以上、これからはクロが悲しむことのないよう


私達もフォローするからね!