リアルタイム線量計
いわき市内の木々もすっかり色づいた。
そんな、町の変化にも変わらずあり続けているのが、リアルタイム線量測定システム。
てっぺんにソーラーパネルの“傘”を戴いたその姿は、“オバQ”を思わせる。
ここいわき市は空間線量を測定する474箇所のほとんどでこの装置が使われている(420箇所、2012年2月21日現在)。
導入前には業者の契約解除があり古い機器が未だ放置されており、導入後には壊されるなどの問題も起こっているが、今では順調に稼働しているようだ。
この装置は、全ての教育機関の主にグラウンド(庭)や市内の公園の隅など変わらぬ場所に立ち、赤いLEDのランプでほぼ毎日変わらぬ値と私達に示している。
この“変わらぬ値”とは、約50km北にある東京電力福島第一原子力発電所で『事故が起こっていない』という一つの目安として、私達に一定の安心を与えてくれている。
しかし、この装置が市内の400か所を超える場所に設置され、「μSv/h」などと赤い数字を照らす風景は“平時”とはいえない。
いわき市は県内でも空間線量が低い場所だが、0.1~0.2μSv/hと、小さな子どもを持つお母さんや妊婦の方々には気になる数字となっている。
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JRいわき駅前広場 0.135μSv/h
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仙台市(県保健環境センター) 0.053μSv/h
新潟県(刈羽村役場付近) 0.048μSv/h
東京都(新宿区都健康安全研究センター) 0.046μSv/h
大阪市(府立公衆衛生研究所) 0.043μSv/h
札幌市(道立衛生研究所) 0.031μSv/h
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沖縄県(石垣市八重山福祉保健所) 0.015μSv/h
*測定値は、文科省「空間線量測定結果 」(本日17時頃)から引用
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『できる限り、空間線量の低い土地で暮らしたい』と子どもを連れ、県外に避難し続ける方も多くいる。
*「県外避難者5万9031人 昨年11月以降初めて6万人下回る 」(福島民報、2012年10月16日)
原発事故から約1年8カ月。
ここいわきに住む方々の多くは、生活のリズムを取り戻しつつあるように見える。
そん中、装置も風景の一部として溶け込もうとしていますが、やはり特別な存在として見なければならない。
リアルタイム線量測定装置は、福島の原発が廃炉される30年40年・・・と居続けると思うが、これが示す数値に適度の恐怖を感じ、それをもたらしている存在への監視の目を持ち続けなければならないと、私は思った。
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“オバQ”外観・概要
[リアルタイム線量計 概要] *文部科学省ホームページより引用(PDF )
○設置箇所:2700 (本年2月21日現在)
○ 測定線種:γ線
○ 測定高さ:地上高50cmまたは1m
○ 本体表示:7:00~19:00まで電光表示器で線量率を表示
○ データ伝送:携帯電話端末から文部科学省のサーバーへ送信
○ 伝送頻度:空間線量率の10分間平均値を10分に1回送信
○ 使用電源:太陽電池及びバッテリー(日照不足でも10日間稼働可)
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*参考
◆福島県 「放射能測定マップ 」
◆原子力規制委員会(http://www.nsr.go.jp/ )
・「関係機関と事業者が公開するモニタリング情報(福島県) 」
・防災Nネット *原子力安全技術センター (公益財団法人)
◆文部科学省
・リアルタイム線量測定装置」福島県内設置台数(2012年2月21日現在)
・「リアルタイム線量測定システム一式の受注業者の契約解除について
」(2011年11月18日)
文部科学省が福島県内に設置を進めているリアルタイム線量測定システム(第一次補正予算600台)について、11月18日付けをもって受注業者との契約を解除し、新たな業者を選定し直すこととしましたので、お知らせします。→以下、リンク参照
