なぜかというと、欧米では日本の戸籍制度のようなものがありません。
そのため欧米では、自分のご先祖様を調べるという作業が、とても困難かつ大変なのだそうです。
それに比べると、日本には「戸籍制度」があります。
これは、自分の出自を公的に証明できるという、世界的にも珍しい制度です。
ここでいう「出自」は、家柄のことではありません。自分の直系尊属(=ご先祖様)が誰であるのかを、国が証明してくれるという意味です。
ただし、こちらから交付を申請するのが大前提。そして、交付された戸籍(つい最近まで、戸籍は手書きでした)を解読する作業が必要になります。
これが、戸籍制度のメリットです。
今年は戸籍上の生存高齢者の問題が話題となりましたが、これはあくまでも手続と管理上の問題であって、私たちに実害はありません。
一方で、戸籍制度にはデメリット?のようなもあります。
一つ目は、私たちの戸籍情報を正確にするためには、私たちの方から、役所に申請をしなければならないということ。
出生、認知、結婚、養子縁組、離婚、死亡など、身分関係に変動が生じた場合は、私たちが役所に出向いて、申請します。
今回の「戸籍上の生存問題」は、さまざまな事情(海外移住、一家離散、御家断絶、戦没など)で、申請がなかったことを意味します。
二つ目には、親族の秘密が手に入ってしまう、ということが挙げられます。
戸籍は、「箱」のようなものです。
現在は、「1組の夫婦とその子供」が1つの戸籍に入っていますが、
戦前では1つの戸籍に、「1つの「家」の家族全員」の情報が入っていました。
直系尊属の戸籍を取得していくと、そこに「親族の情報」も含まれています。
そこには、初めて出会う名前もあれば、衝撃的な情報(=認知や養子縁組などの事実、結婚や離婚の回数、など)に出会う可能性もあります。
親族といえども、例えば、お相手が生存している場合は、かなりデリケートなプライバシー情報にあたります。
そのため、こういった情報の取り扱い方には、たとえお相手が親族であっても注意が必要です。
しかしながら、現状では、「自分の直系尊属が入っている戸籍」は取得が可能ですので、もしもそういった衝撃的な情報を知ってしまった場合は、知った側のモラルの問題ともいえるでしょう。
以上が、戸籍のデメリット?のようなものです。
戸籍は、人生においてほとんど見る機会がないものではありますが、特にご先祖様探し(=ご自分のルーツを探る)には、とても有用なツールになります。
以上の点を踏まえ、活用してみてはいかがでしょうか。
