さて、お腹も空いてきたということで、町の中心部に戻りつつ、おいしそうなお店を探します。
…ですが、敦賀の夜は早いです。
お土産物屋さんも6時で閉店。
商店街も5時の段階で半分以上が閉まっていました。
(…といっても、もともと全店開いていたのかどうかはわかりませんけれども…)
そんな中、たまたま通りがかった「旧敦賀港駅舎」。
【参考】旧敦賀港駅舎。

こちらは、1999年に開催された「つるがきらめきみなと博21」のシンボルの一つ。
シベリア鉄道経由でヨーロッパ諸国と繋がる「欧亜国際連絡列車」の発着駅として賑わった時代の敦賀港駅駅舎を再現したものらしいですね。
博覧会終了後は、「つるがきらめきみなと博21」の資料のほか、敦賀港の歴史や名所を紹介する資料館として使用されています。
せっかくやから見ていこうか…と思っていましたが、5時で閉館済み。
中を覗こうと近づきましたが、結局見えずじまいでした。
…ただ、そんな僕ら一行を見ていた人がいました。
この駅舎の脇に停めてある車から「もう閉まっとるでしょー?」を声をかけてきたのは、気のよさそうなオバちゃん。
聞けば、この駅舎でガイドをしている方だそうでした。
ちょうど仕事終わりで、片づけをして今から帰るところなのだとか。
ガイドさん…。
となれば、聞くことはひとつです。
どこかおいしい蟹が安く食べられるところ知りませんか?
…と、この方、前のエントリーで書いた観光MAPを作った方もよくご存知なようで。
その方に聞いても大した回答が得られなかった話をすると、快く教えてくれました。
この方の同級生という方が働いているお店だとか。
ここから程近くの、「市民文化センター」の裏だそうです。
穴場スポットらしく、地元の方御用達のお店でもあるとか。
ありがとうございますっ。
いやー、そんなとこさすがに通らんわ。
商店街まで戻ろうかというときに、市民文化センターの裏は。
行ってみると、そのお店以外は民家で、しかも輪をかけて目立たない佇まい。
ここで海の幸が食べられるとはちょっと思えませんでしたね。
まさに隠れ家的スポットです。
「味処 乃むら」。

あのタイミングでしか会えなかったガイドさん。
あと5分早くても、5分遅くても会えなかったんじゃないかと思うと、ここでも偶然の出会いがモノを言った感じです。
そしてその2時間後には、この出会いに全員が感謝します(;^ω^A
店に入ってまず目に入ったのは、ショーケースに入ったたくさんの海の幸。
ぎゃーおいしそー。
そしてまず注文するのは、熱燗。
寒かったもんねー…:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
そして海の幸といえば熱燗でしょう、という話。
まずは、大阪から出てくるときからの希望だった蟹を注文。
「すぼがに」という、脱皮したての若い松葉がに(ずわいがに)です。
福井のちょっとした名物だそうですね。
すぼがに。

このすぼがに、何といっても特徴的なのはその殻の柔らかさ。
さすがにそのまま食べられる…とはいきませんが、指の爪でカンタンに割れました。
そして、その身の取りやすさといったら衝撃的。
関節の辺りを爪で丸くパキパキと円を描くように割り、引っ張ると身がつるっと出てくるんです。
きゃー+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚
たくさんのお猪口の中から「マイお猪口」を選んで、乾杯。
いっただっきまーす:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
めっちゃおいしい…(*⌒ヮ⌒*)
熱燗に蟹。
これは堪りませんね。
オッサン臭いですが、この愉しみがわかってしまったらもうオッサンとかそういうことはいいです。
足の部分はもちろん、甲羅の部分の身も指でほじくったらぽろぽろキレイに取れます。
こんな甲羅も初めてです。
そして熱燗。
同じお酒でも、お猪口の形によって味が変わるという話。
そんなアホなーと思いつつ2種類のお猪口で試してみると、なるほど違う味というのも頷けました。
味を左右するのは香りに依るところが大きいと思うんですが、その香りの感じ方が違うからでしょうね。
今回試したのは、お猪口の口が広がっているものとそうでないものの2種類。
おそらく、広がっているものの方が香りが広がって、さらっと飲めるんでしょうね。
そして、そうでないものの方はダイレクトに入ってくるため、アルコールの風味が濃い感じ。
文章で書くのは難しいですが、僕は広がっている方が飲みやすく、風味も好きかもしれません。
続いては「塩うに」という品。
500円でひとつまみというサイズでした。
塩うに。

刺さっているのは爪楊枝です。
量がわかっていただけるでしょうか?
食べようと思えば、一口でも食べられる量。
もうちょっと入れてくれてもいいじゃん…と思いましたが、これが違うんです。
僕は知らなかったんですが、実はこの「塩うに」、日本の三大珍味のひとつだそうでして。
ちなみに他の2品は「カラスミ(ボラの卵巣の塩漬け)」、「このわた(なまこの腸の塩辛)」だそうです。
そんなことは知らずに、量が量だけに大事にぱくっと。
店員の方にも「味が濃いから少しずつ食べーよ」と釘を刺されていたので、ホントにお箸の先くらいの量でしたが。
(; ̄Д ̄)おおお…。
おいしいっ。
なんじゃこの食べ物はっ。
この量があれば、お酒どんだけ飲めるねん。
「お酒に合う」という表現は、この「塩うに」のためにある言葉なのか。
そんな味です。
…って、既に3人で熱燗3本目ですが。
そして、はたはた。
僕はあの干した奴を醤油とみりんで焼いて白ごまを振った奴を想像してしまいますが、煮つけという食べ方もあるそうです。
はたはたの煮付け。

これもまた身にダシがよく染みていて、更にお酒が進みます。
そして、よく火が通ってるのか、骨もおいしく食べられました。
どんだけ飲めるねん(;^ω^A
いやーたまらん…。
法事に行ってるパートナーさんに謝りながら食べてました(笑)
さらに続いては牡蠣の味噌焼きです。
デカかったです。

こんなもんおいしいに決まってます。
見たまんまです。
そして想像よりも3割増しくらいでおいしかったのでさらにゴキゲンです。
そして極めつけは、白子鍋。
いくつかあった鍋の種類からこれをチョイスしたのは大正解でした。
白子が若干リアルですが。

明らかに2種類の白子が入っていて、ちょっと気になったんですが。
おそらく鱈の白子(「だだみ」というそうです)だと思うんですが、たぶんその「だだみ」の中から2種類なんじゃないかと思います。
6段階ほどのランクがあるようで、それによって味が違うらしいです。
…とまぁ、そういうのはもういいです。
だって、めっちゃめちゃおいしかったから:*:・( ̄∀ ̄)・:*:
口に含むと、白子が文字通りぱちんと弾けました。
そして、何ともいえない風味が口いっぱいに広がります。
知る人ぞ知る福井の冬の味覚、鱈の白子。
ふぐのそれにも負けず劣らず…というか、僕はふぐより好きかも知れません(;^ω^A
鍋に入ってから「鍋には冷酒やろー」ということで冷酒に突入したわけですが、それがまたおいしいこと。
福井の地酒「一本義」(「一本気」ではない)が鍋に合います。
そんなこんなで大満足の一行。
8時半でラストオーダーだったのは衝撃的でしたが、そんなんはもうどうでもいいです。
どれもこれもめちゃめちゃおいしかったですし。
こんだけ食べて飲んで1人4,000円ですんだのも驚きですし。
全員ゴキゲンです。
それもこれも、駅舎で会ったオバちゃんのおかげです。
偶然ってすごいですね。
この旅行中、何度も思ってますが。
敦賀の夜はまだもう少し続きます。