システム化の弊害。 | 気ままに生活。

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みずほ証券が大量注文ミス 損失は300億円以上か(共同通信)


 みずほフィナンシャルグループのみずほ証券は8日、東京証券取引所マザーズに同日上場した人材サービスのジェイコム(大阪市)の株取引で、大規模な注文ミスをしたと発表した。誤って発行済み株式総数の約40倍に当たる61万株を1株1円で売る注文を出し、結果的に空売りの形で全株の取引が成立。みずほは大部分を買い戻したが、損失は300億円以上に上る見通しだ。東証1部市場は誤注文情報で不安が広がり、平均株価は301円の大幅下落となった。
 みずほフィナンシャルグループは、みずほ証券を「全面支援する」とのコメントを発表。事態を重視した金融庁は、みずほへの行政処分も視野に調査に乗り出した。
 みずほ証券の福田真社長は8日夜、記者会見し「損失は最少で270億円で、300億円以上となる可能性がある。ただ当社の財務体力からみて問題ない」と述べた。原因については「単純な入力ミスで、担当者が警告メッセージを見落とした」とした。


これ、入力ミスをしてしまった社員は自殺モノかもしれませんね。

弁償しろと言われても、まっとうな仕事では300億は作れないんじゃないでしょうか。


…後で分かったことらしいのですが、これは東証のシステムにも多少問題があったらしいです。

ワタシはシステムを扱う仕事柄なんとなく分かるのですが、これは東証が損失を負担するべき不具合なのか…。



ちなみに、かいつまんで書くと以下のような感じです。

(あまり株の知識は無いので、ご了承ください)

その日の売り値は、その日に打ち出された額の前後10万円しか設定できないそうです。

(ジェイコムの株価が67万円なら、57万円~77万円までしかその日は設定できない)

…で、この社員は1円で入力を行ったんですが、市場では勝手に最低価格の57万円で出回った、と。



おそらく入力確認の画面か何かがあったとは思います。

「最低価格を下回っていますので、最低価格の57万円で出しますよ」みたいな。

入力作業を半ば機械的に行っているこの社員は、注意は読まずに何の気なしにリターンキーをガンガン押す、と。


…で、市場には57万円で出回るということになります。



ここからが重要です。


これを取り消す場合、取り消す対象の金額を入力しなければならなかったそうなのですが、

ここに「1円」と入力したら受け付けてもらえなかったそうなのです。




…なぜでしょうか?




そうです、市場にはこの株は「1円」ではなく「57万円」で出回っているのですから。


入力者は取り消し前金額に「57万円」と入力しなければならなかったのです。

実際「57万円」で取り消し作業を行っていれば取り消せた、という話があります。



おそらく入力確認の画面を経てこの株の売り値は「1円」から「57万円」に上書きされてしまい、

元々入力した「1円」という値はシステムでは持っていなかったということだと思います。



…だとすると、システム的には初めに入力した「1円」という値もどこかに持っていなければならないのでしょうか?


確かに、入力した値を持っていた方がシステムとしては親切です。

しかし、そのための入力確認画面(確認画面があるかどうかはワタシの憶測ですが、おそらくあったと思います)です。

不具合とするのは、システム屋からすればちょっと酷なような気がします。

ここまでのシステムならば、ちゃんと「売り値は57万円にしますよ」という確認は入れてあると思いますので…。


…ただ、これをシステムではなく人と人との確認で行った場合はこんな失敗は起こらなかったとは思います。

オートメーション化の弊害、ですかね…。


「慣れ」は時に重大なミスにつながる、という例でした。