みぞおちの激痛の原因は、
腸重積(ちょうじゅうせき)でした。
腸重積は本来子供の病気で、発症する約八割が2歳以下のお子さんです。
でも、大人の場合はその原因が小腸の腫瘍によるものが多く、腫瘍に引っかかって腸が腸に入り込んでしまい、ひどくなると腸が壊死して破裂してしまう命の危険のある病気です。
なぜおへその下ら辺の小腸の疾患がみぞおちの痛みとして現れたのかは謎ですが、
コメントにもいただいたのですが、みぞおちは婦人科系や小腸、膵臓、心臓などとも繋がっていて
おそらく緊急のブサーのようなものなのかもと思います。
今あなたの身体、大変なことになってるよ!って教えてくれているのかもと。
だからみぞおちが痛いのが長く続くようでしたら、できたら大きめ総合病院のようなところで診てもらうことをお勧めします。
唯一救いだったのは、大人が腸重積になることはとても珍しいので
深刻なことではあるものの、どの検査に行っても先生方の新鮮な、え?なにこれ?どうなっているの?みたいな驚きの反応が伝わってあまり落ち込まずに済んだことです。
手術前に一番気になったのは傷口の大きさでした。
先生に聞いたら最低でも10センチ以上になるとのことで、かなり覚悟をしていましたが
手術の日はたまたま小腸がむくんでいなくて、5センチないくらいの大きさで済みました。
手術前に一番怖かったのはやはり、硬膜外麻酔でしょうか。。
全身麻酔の前に意識がある状態で背中に打つ麻酔で、エビのように背中を丸め膝を曲げ脊髄の手前くらいに埋め込むように打つ注射なんですが、これだけはかなり緊張しました。でもめちゃくちゃ痛いかというとそうではなく、ただ背中なだけで人間て怖いって思うんだなと。
あっという間なので、ゆっくり深呼吸してたらすぐ終わっちゃいます。
救急で搬送されたとき、病院に着いてからも七転八倒の痛みで、あまりの痛さに呼吸がどんどん上がってしまい
「呼吸!ゆっくりしてください!呼吸しないともっと他の器官にも影響が出ますよ!」
と先生にピシャリと言われ、我に返りました。
どんなに痛くてパニックでも、呼吸だけは確保しないといけないということをあの時教えて貰ったので、
いつでもゆっくり呼吸することを心がけるようになりました。
呼吸って大事ですー。
腫瘍があるかどうかは切ってみないと分からないということだったのですが
やはりちょっと大きめの飴玉くらいの腫瘍が見つかりました。
そしてそれが原因になって腸がなんと50センチも重積していました。
50センチ、、、
そりゃ、苦しいですよね。
よく無事にここまで過ごせて来たなと思いました。
いろんなラッキーが重なって生きてこられたし、いろんな人に助けられて来たんだということが胸に溢れて来ました。
この数年お腹を壊さない日はなかったのですが、それが手術をしてすっかり治りました。
今は痛みもなくなり、こんなにも穏やかな普通の日常があったなんてという感じです。
腫瘍は良性で、これからも検査が必要ですが
手術前の痛みに怯えていた自分とはまるで別人のような生活が送れています。
手術してくださった先生に、心の底から感謝です。
そして病院の優しい看護師さんたち、いつも励ましてくれた同室の素敵な奥様たち、入院中の何から何までを一人で頑張ってくれた兄に
ありがとうございましたと伝えたいです。
生きてることは当たり前じゃない
生かしてもらって生きていると思いました。
お読みいただき、ありがとうございました。
JUN