八正道の6番目は、「正精進〔ショウショウジン〕」(サンマー・ワーヤーマ)です。
「正精進」とは、正しい努力をすること、正しい精進をすること、という意味になります。
仏教では、以下の4つの項目に精進するようにと説いています。
1、まだしたことがない悪いことは、これからもしないように努力すること
2、現在、自分にある悪いことを、これからはしないように努力すること
3、まだしたことがない良いことを、これからはするように努力すること
4、現在、自分にある善いことを、これからはもっとするように努力すること
この4つです。
とかく、「努力」というと、「競争に勝ち、他者を打ち負かし、お金や権力や名誉や立場を手に入れること、出世すること」というようなイメージを抱きがちです。
しかし、仏教でいう努力や精進とは、「人格を磨く努力」なのです。もっと立派な人格者になれるように、日々努力することです。
仏教の目的は、悟り・涅槃・解脱ですが、それらは人間の理解能力では理解できません。ですので、目標として設定するには無理があります。
例えると、A店のラーメンを食べた人が、「とてもおいしい。深いコクがあって、薄味で、麺にこしがあり・・・・・」と、いくら説明しても言葉を尽くしても、そのラーメンの味を他人に体験させることは不可能です。自ら味わってはじめてわかります。
そのように、悟りとは最高だと説かれていますが、それがどんなものかは悟った人しかわからない。だから、それをイメージして目指すのでなく、「自分の持っている具体的な悪いところを無くす」「自分にできる具体的な善行為をする」という、そういう具体的な道を歩むことが、仏教の説いている道なのです。
善行為とは、それをした結果、幸福になる行為のことです。
悪行為とは、それをした結果、不幸になる行為のことです。
ありがとうございました。