50代も半ばともなると、細胞の一つ一つがままならない。

若い人達の瑞々しく勢いのある細胞には完全なる敗北である。

 

それでも何とかしたいと抗えば、息切れする程苦しく、

仕方ないじゃない、生きとし生けるものは全て、死へ向かって老いてゆくのが自然の摂理なのだから…と自分に言い聞かせてみても、更にこの先の事を考えて不安に押し潰されそうになる。

 

なんと哀れな生きものなのだろう。

こんな思いをしているのは私くらいなものなのだろうか。

 

だから、そろそろ、少しだけ、諦めてみよう。

全て諦めてしまうのは寂しいから、

でも全て諦めないでいるのは苦しいから、

だから、少しだけ、諦める。

 

少しだけ下を向いて

少しだけ端を歩く

そうすると少しだけ

息苦しいのが楽になる

そうしてほっと一息をつく