仕事でおしゃれな街を歩いていたら

小さな可愛らしい愛玩犬を散歩させている若い女性がいた。

マスクの目元を確認してしまう。

たぶん、可愛らしい人なのだろう。


犬を散歩させていると言うことは、ここらへんに住んでいるのかな。

お金持ちなのかな…

幸せに生きてきたのかな…


ちょっと羨ましく思い始めたところで

先日みた番組の事を思い出した。




「異国の地のアフガニスタン食堂で」

NHK ドキュメンタリー ドキュメント72hours


パキスタンにある、アフガニスタン食堂の

72時間の定点観測

外国とはめずらしい…と、興味深く見始める。

(うろ覚えなので、間違いがあったらご指摘下さい。)


タリバンの支配するアフガニスタンから

隣国パキスタンへ逃れて来た人達が集まる食堂


働く人達の多くはアフガンからの難民で、

住むところは無いのか、食堂で寝泊まりしている。

肉を焼いている若い男性は、祖国では薬を売る仕事をしていたと言っていた。


突然、店のオーナーにより撮影が中断される。

現地コーディネーターによると、不安に思ったらしい。


やむ無く外へ出て、他の撮影地を探すスタッフ達

店の奥でプリンターの機械を操作して日銭を稼ぐ一人の若い男性に話しかける。

 

アフガンから逃れて来た人で、家を撮影しても良いと言う。

撮影スタッフが奥さんと子供が待つ家に入る。

と、直ぐに家のオーナーが怒鳴り混んできた。

怒り心頭で、一家を追い出すとまで言い出した。

現地のコーディネーターがとりなして、何とか落ち着かせ、撮影を再開する。


青年が話し出す。

(嫌がられるのは)僕たちが、アフガン人だからなのだと。

奥さんは顔を隠して、私達は外に出ないようにしていますと言い、

小さな子供達は暗い顔をして寄り添っていた。


胸が締め付けられる。

祖国を命からがら抜け出して

辿り着いた国では、歓迎されるわけもなく

僅かな給料で、隠れるようにしてひっそりと暮らす。



どうしてこんな事が起きてしまうんだろう。

そして、思えど何も出来ていない私。


この豊かな国で

仕事があり、住む家があって、

お金持ちで無いことなんて嘆く必要はない。


それよりも

何もしていない自分をこそ

嘆くべきなのではないか


世界には貧しく辛い思いをして暮らしている人が

沢山いる


生きてるのが辛いとか

贅沢な事を言ってないで

残りの時間で何をすべきかを

もっと真剣に考えなければ

申し訳ないと思えてきた。