東京開催が始まって2週経ったというのに、まだこの競馬場の障害コースの特徴を書いていませんでした・・・。
東京競馬場の障害コースですが、かつては襷コースがありました。
↑ これ、ウチにあった灰皿の画像です・・・。
(PCの方は画像を拡大してご覧ください)
コース設定も2780m(ダ)、3100m(ダ)、3300m(ダ)、3300m(芝)がありましたね。
3300m芝だけは、逆周りにスタートを切る形になっていました。
これが1998年の馬場改修の際、襷コースが廃止され、障害の数もバックストレートの連続障害が1つ減り、これまで1周9個の障害が8つとなりました。
このとき、第3号障害であった水濠は1号障害(4コーナーを回って最初の障害)に移設されています。
バックストレートの連続障害数が4つだった頃は、飛越のスムーズさ(巧みさ、高さ、飛距離)だけでなく、連続障害を全てスムーズに超える技術(飛越のリズム、障害間の完歩の合わせ)なども要求される、見た目以上に難易度の高い障害コースだったと言えます。
さらに遡ること1940年台には、この襷コースが片襷ではなく、十字襷(3コーナー→1コーナーと、2コーナー→4コーナー)の2本存在し、ちょうど競馬場のど真ん中で襷コースが交差する形になっていました。
もっと付け加えると、3コーナー→最後の直線に向かってS字カーブもあったんですよ。
これらが1998年の馬場改修で大きく模様替えを行い、周回方向を変えるための襷コースがなくなり、障害コース上に置かれた障害の数も1つ減りました。
かつての障害重賞(東京障害特別春・秋)で使用されていた大障害は、
第10号障害(襷コースの入り口側)
大土塁生垣(高さ155cm、幅260cm 通称「けやき」)
第11号障害(襷コースの真ん中)
大竹柵障害(高さ150cm、幅150cm)
第12号障害(襷コースの出口側)
大生垣障害(高さ150cm、幅250cm)
となっていました。
改修後、襷コースが廃止されてからは、年に2回行われる障害重賞において、
第3号障害
竹柵障害(高さ150cm、幅150cm) ※通常は高さ130cm、幅125cm
第4号障害
生垣障害(高さ150cm、幅200cm) ※通常は高さ140cm、幅160cm
となり、かつ東京ハイジャンプ(J・GII)の時には
第2号障害
生垣障害(高さ150cm、幅200cm) ※通常はグリーンウォール(高さ130cm、幅135cm)
に変更となりました。
障害の大きさや襷コースの有無を考えると、コース改修前と比べてみれば、難易度は相当低くなっていると言えます。
この東京コースの障害のポイントは、
①バンケット障害が無い
②周回方向が変わらない
③向う正面の連続障害
④正面スタンド前の連続障害
が挙げられます。
直線部分の障害はいずれも連続障害であることから、1つでも飛越のバランスを崩すと、他の競馬場の障害コース以上に立て直すのが難しいコースであり、ちょっとしたミスが命取りになる障害コースと言えるでしょう。
特に2周目向う正面の連続障害でリズムを崩すと、致命傷になりかねません。
反面、中山のような起伏の激しいコースではありませんし、最後の直線も長いので、平地の脚で何とかなるケースも多々見られます。
中山好走馬がそのまま東京でも好走できるかと言われれば、必ずしもYESではありませんね。
今週末で秋の東京開催も3週目となってしまいますが、障害コースの特徴を事前に予習した上でレースを見ると、もっと障害競走を楽しむことができるかと思います。
【投稿者】 ぼやっきー