3月24日(日)、#居酒屋新幹線 贅沢編、という感じのdancyu企画があったので」覗いてみました。東京11:27→こだま721→14:06名古屋。10

号車貸切団体。隣接する、11号車の、ここしばらく車内販売がなくパーサーが使わなくなった業務用室を使って、後楽寿司やす秀の綿貫さんが寿司をにぎり、解説トークを10号車で、dancyuの植野編集部長が喋りまくるという企画。10号車には喫煙ルームがあったが、この3月のダイヤ改正で使用中止されたため、8、9号車の一般客が入り込む必要性・必然性がなくなったのも目のつけどころ。ただ、実際には、旅行企画の東海ツアーズの社員が、停車各駅のホームで、間違い乗車を防ぎ、車内でも、スタッフが、前後の車両の一般のお客様が冷やかしで覗きに来ないように見守りをするなど、かなり人手をかけた旅行商品に仕上がっていた。


実は、dancyuの盃が配布されるのだけれど、安定感からすると、呑み鉄には、塗り枡にかなうものはない。箸も、やす秀のものが配布されるが、ここも、箸置き等、持参品で対応。どちらも「オレ流」。


こちらが、団体客に配布された団体乗車券(添乗員の居る旗持ちだけれど、おそらく、名古屋でそのまま乗り継げるよう、各自に「マル契乗車票」が配布される。すでに入鋏済みだが、乗車時も、団体用の観音扉ではなく、有人通路を通る。入場してしばらく、一般客が乗車してホームが落ち着くまで待機するのだけれど、そこで溜まっていたら、出てきた駅清掃の女性従業員に「ここは出入り口なので、(たまるのを)遠慮して下さい」と叱られる。う〜ん。


こちらが、dancyuの盃とコースター。(使わないで持ち帰る) お酒は、①泉橋(海老名)が、70%精米のうすにごり。②由比の正雪は、45%精米の純米大吟醸。③浜北の花の舞は、くらふと生酒60%精米。 普段の自分の阿房列車で持ち込む地酒と変わらないクラス。旅行代金と比べての贅沢感はないが、この商品の見どころは、地酒よりも、寿司と肴だ。また、①のスパークリングは、乾杯用なので、発泡酒である必要性がある。神奈川なら、まぁ、これかな。最初ににごり酒なので、次の酒を注ぐ際に、ちょっと気になる人も居るかも。


ラベル②①が、こちら。③は、アルミ缶なので、持ち帰らず。


お品書き。ちょっとお酒(画像のものは、300+150+180=630ml)が足りない感じの、充実した肴だ。


つまみ1。タコ柔らか煮は、ほろほろに崩れそうなソフトさ。蒸し鮑も、ふんわり。いつものゴムみたいなアレは、何だったんだろうと思ってしまう二品。カラスミは、薄いスライスの加減が、無駄なく旨みを味合わせてくれて良い。

そして、にぎり1。扉絵のクローズアップが、こちら。まぐろは赤身とトロ。ヒラメ、小肌、イカもイキが良い。握ったものを持ち込んだのでは出ないテカリ。確かに、11号車の業務用室で握りたて、なのだな。お寿司やさんは、お弟子さんも含めて4名(最後に、挨拶に出てきてくれた)。よく間に合ったなと思う。


植野編集部長は、ずっとしゃべりずめ。沿線ネタをJR社員から事前に仕入れているのだけれど、沿線風景と通過時刻が頭の中でリンクしないのだろう、小田原を出たとたん、「今、通過しているのが、東海道新幹線で最長の、新丹那トンネルです」と喋っていた。その後、熱海駅に停車した時にも気づいた風もなく、まわりのお客さんも、心優しく聞き流してあげていた。やはり、植野さんは、食べ物とお酒のトークに専念してくれたらいいのにな、と思った。


つまみ2。あん肝は、まちなかで売っている、中国製の、充填豆腐のようなあのカサついたアレではなく、また、自分で茹でた肝のような、煮崩れたアレでもない。さすが。小肌あえ、季節のほたるいかも旨い。


そして、ヒヤヒヤしたのが、最後の「にぎり2」。豊橋を出てアナウンスがあったのだが、三河安城手前の減速域に入っても届かない。少なくとも、自分の席には来ない。やはり、タイムスケジュール的に、かなり無理しているのかな。結局、三河安城停車中に配布された。のぞみに抜かれる時間もあるので、完食できたけれど、酔うと時計の針の進みが早くなるのが酔っぱらいの常なので、もう少し早いといいなと思う。少なくとも、デザートの「木挽町よしやのどら焼き」まで食べられた方はいらっしゃらなかったのではないかと思う。


〆の寿司、クローズアップ。金目鯛は、皮がないので、むしろソフトでうまく、あなごはホロホロで柔らかい。車えびも、茹で海老の中では秀逸。うにもうまいが、マグロに添えられた海ぶどう、という取り合わせはナイスだな。で、今回感心したのが、味つけご飯。わさび醤油だと車内でこぼしたりひっくり返したりして、一人くらいは衣服や座席を汚損しそうだけれど、そういったリスクはない。呑み鉄ファンには最高の気遣いだなと感じた。


最後に、お弟子さん3名を引き従えて、巡回挨拶に出ていらした、綿貫安秀さん。美味しかったです。ごちそうさまでした。 日帰り阿房列車、まだまだ続く。