2月23日(金・祝)。今夜は、三重県名張市の地酒「而今」を呑む。最近、大手の白鶴が栽培した「白鶴錦」という酒米を醸そうという蔵が出てきているようだけれど、而今さんでも醸したようである。「白鶴」ではなく「而今」の味に仕上がっていてほしいなと思いつつ、呑んでみる。


而今 純米大吟醸 白鶴錦45%精米。伊賀牛か、伊勢の松阪牛に合わせたいが、手に入らなかったので、群馬県産のA5クラス黒毛和牛のヒレを、バター胡椒で焼く。表面だけ焦がしたベリーレアが好み。


で、国鉄で全通できなくて、それでも民営化後、土砂崩れにも負けずに運行を続けている「名松線」。松阪駅から、この伊勢奥津まで来て、行き止まり。そう、名松線の松は「松阪」。で、名は、というと、もちろん、名古屋ではなく、「松阪」。


一応、三重交通が、伊勢奥津駅から名張駅まで、連絡バスを出しているようだけれど(もっとも、数年前に来訪時なので、今はどうだか)、朝の7時11分に1本出たら、それっきり。始発兼終バスか。10時頃着いて、折り返す、廃止直前の札沼線、新都津川駅の終列車も相当だったけれど、さらに極端だな。なお、現行ダイヤ、316改正ダイヤとも、松阪駅からの一番列車では間に合わない。(というか、一番列車が松阪駅を発車する前に出て行ってしまう。)


さて、伊賀牛が手に入らないので、上州牛を焼く。ヒレのうち、トルネードと呼ばれる部位のようだけれど、野茂英雄さんとは無関係だ。


このベリーレアの焼き加減の牛ヒレを、このスペックの而今で流す。而今、危惧したような、白鶴のワンカップのような安っぽい味ではなく、而今らしい、甘酸っぱいジューシーな味わい、大吟醸らしい香り、そして、白鶴錦がどうかはともなく、純米らしい旨味十分の、いい酒だ。


牛タタキ状態の生肉が旨い。


さて、伊賀には海はないけれど、三重県の真鯛の養殖も有名だ。今日は、腹の脂がのった方をいたっだく。而今は、牛ヒレ肉だけでなっく、真鯛にも合うのだ。


さて、ここで、伊勢海老の丸ごとをおつくりにして食べたいところだけれど、すでに予算超過ゆえ、海老肉を詰めた椎茸のフライをアテに、いただく。椎茸が、伊賀の山中っぽくて、これもまた佳い。


スイート梅入りの、伊賀忍者ふう手裏剣おにぎりを〆の飯に。伊賀の酒には南高梅がベターなのだけれど、そろそろ梅見のピークであろう、水戸の偕楽園を思い描きつつ、茨城、吉田屋の梅を埋め込んでいただこう。この梅も、ブランド梅で、高級だ。


さて、猫の日の翌日。今日も、ネコシェフの甘味。肉球フィナンシェを食後の甘味に。紅茶、ダージリンで、お酒を薄めながらいただく。


そして、安っぽい味のカバヤのチョコをつまみながら、コーヒー マンデリンで、さらにお酒を薄める。カバヤは、岡山市の会社で、岡山駅前にある。が、今や工場は関東にもあって、これは茨城県の工場で出来ている。子供の頃、「まずいチョコだな、海外旅行土産でもらったチョコと同じくらい不味いや。」と思って食べたものだけれど、多少ましになった気がするが、あいかわらず、大手製菓会社と比べると、ちょっと落ちるな。朝鮮人味覚ベースのロッテよりも味が落ちるのが不思議ではある。(と、多少文句をいいながら、ボリボリ食べてしまうところが、酔っ払いの所業だなと思う。)


ともあれ、而今、完飲。日本酒酒場でしか呑んだことがなかったが、ついに自宅で4合、まとめ呑みすることができた。ラベルも、鬼籍に入って、あぁ、満足、満腹。ごちそうさまでした。