今夜は、また、新潟県の地酒に戻ろうと思う。新潟も、上越・中越・下越・佐渡と広いが、今夜は佐渡の地酒をいただこうと思う。佐渡島も、東のくびれは中心街の両津市、西のくびれが酒蔵のある真野町。その他、南端の小木町など、平成の大合併で全部まとめて佐渡市という名前になってしまった。全島で5万人いないので仕方がないな。その、西のくびれの真野町にあった蔵なので、真野鶴、なのだろう。地名が統合で消滅するのは寂しいな。


ともあれ、鯛の塩焼きをアテに、「真野鶴 かなでる」を呑む。真野の、尾畑酒造さんの地酒で、60%精米の生酛造りだ。1,800円+税。この「かなでる」シリーズは、2010年に廃校になった、旧西三川小学校の木造校舎を、2014年、酒蔵として復活

させた、尾畑酒造の第二蔵「学校蔵」で醸されたシリーズ。学校のあった西三川は、平成の箱物造りで誕生した「西三川ゴールドパーク」の近く。30年ほど前、ここで、「砂金掬い取り体験」をしたが、ザルの中でキラッと光って「おっ、しめた」と思って引き上げると、だいたいは黒雲母の細片。そう簡単にヒットしないのはわかるが、あのきらりと光る「高貴そうな物体」が黒雲母だったと知った際には、本当にガッカリしたものだ。ともあれ、廃校の西三川小学校は「日本一夕陽がきれいな小学校」と言われていたそうで、このラベルはおそらく、学校蔵から見る「日本海に沈む太陽」、の図だろうな。

このスペックのお酒。黄色味がかっているほか、生酛造りのじっくり仕上げの酒だ。鯛の塩焼きをアテに、呑む。熟成酒ではないが、じっくり醸した味わいで、幅のある味わい。生酛らしい米の旨味豊かなお酒。生酛だが、単純な酸味ではなく、少し苦味や渋みなんかも感じる、複雑な味わいだ。


こちらも、北海道、道東産の「さんまの開き」をアテに、「真野鶴学校蔵 かなでる純米吟醸」、を呑む。シナントロプス・キンペイ死ス の嫌がらせ禁輸で迷惑している日本の漁業者。今夜のアテの鯛も、サンマも、もちろんニッポン産。頑張ろう日本の水産業。


〆の飯は、茨城県産の干し芋。これは、「かなでる」よりも、淡麗な「越乃寒梅 亀田郷 大江山産五百万石」で合わせよう。


今日の甘味は、生チョコレート。横浜、シルスマリアの生チョコレート「ビター」と、北海道 石狩当別 ロイズの生チョコレート「ストロベリーシャンパン」。


深みのある苦味が効いたシルスマリア、シャンパンとストロベリーの味がうまく調和するロイズ。どちらも旨いな。紅茶、ダージリンでいただく。ところで、石狩当別は、何年か前に廃止短縮された、JR北海道の札沼線の先、札幌市の市域を出たあたりに工場があって、2022年3月ダイヤ開始で「ロイズタウン」という新駅が出来た。また、短くなった札沼線にも乗りに行かないといけないな。


ところで、生チョコレートには、淡麗辛口の日本酒が合う。最後は、越乃寒梅を合わせて平らげる。


亀田郷の酒米ゆえ、ハッピーターンなんかも合わせてみる。チョコと、塩けのあるお煎餅を交互に食べると、際限なく食べてしまうな。 今日も、呑みすぎ、食べ過ぎました。 ごちそうさまでした。