秋田県知事が、四国に行った際の食事や地酒に、上から目線でケチをつけた、ということで、大変に評判がよろしくない。「四国の酒はまずい」「メインディッシュが愛媛のじゃこ天、貧乏くさい。」「高知の、どろめ。あのまずいやつ」などと放言したらしい。大変に遺憾なご発言。家康に減封されて常陸から移された佐竹義宣以来の血筋で、秋田県では「殿」とたてまつられ、だれも諌めないので、こういった暴言失言がまれに見られる。

さて、秋田の地酒が美味いのは事実。新政も、雪の茅舎も、その他もろもろ、旨い酒は確かに多い。比内地鶏も、いい酒の肴だ。が、四国の酒がまずいかといえば違うし、貧乏くさい肴ばかりではない。愛媛県には、安くて醸すと旨い「松山三井」という酒米もあるし、最近好調のしずく姫、もいい。じゃこ天は、これらの酒米を醸した伊予の地酒に、実によく合う。そもそも、伊予灘以南で養殖されている真鯛は、脂が乗って、いい刺身になる。ハタハタよりも高級魚だと思うがどうだろう。「どろめ」は、本州でいえば、駿河・相模湘南・常陸大洗の名産「生しらす」に近いのかな。これも、日本酒に合う。反面、秋田の肴で、いぶりがっことか、きりたんぽとか、私は好きだけれど、首都圏では必ずしもメジャーではない。県知事のような立場では、あまり、他県の特産物の悪口を言うものではないと思う。


という訳で、今日は、他県の肴でも呑める、という事を立証すべく、愛媛県の真鯛のあら煮(薄味)で、秋田県大館市の地酒、北鹿「特別純米酒 北秋田」を呑んだ。悪くないじゃないか。


佐竹知事の失言を受けて、八幡浜産のじゃこ天も買ってきたけれど、今、茨城DCキャンペーン中なのでこちらは、茨城の地酒に合わせようかな。愛媛県の、佐竹知事に「貧乏くさい」と言われたじゃこ天は、秋田の地酒はもちろん、茨城の地酒にだって合うに決まっている。しょせん、日本国内の地方自治体同士なのだから、一致団結して、海産物を中心に、シナのプーさんの禁輸措置や、悪宣伝に対抗すべき時。中国と、台湾国のように対決する必要はない。県のような小さな枠組みにとらわれず、仲良く呑みたいものだ。佐竹知事には、大いに反省してもらいたいと思う。 さて、次は、茨城の「玉の雫」を呑もうかな。