長い間、私の『今月の書』を御愛読下さり、有難うございました。
今月でこのコーナーを終了させて頂きます。

振り返れば、約8年間…最初の動機は私の腰の手術による安静の時期の間、何か自分の気持ちとか伝えたいと思った事が始まりであり、別に人に教えるとか能書を言う気持ちではなく、今自分が将来に向かってどうしたいか?という自分勝手な気持ちを書いたものです。

しかし私のファンの皆様の温かい声援が長きに渡り、続けてこれたものです。
この“捲土重来”という言葉は、知っている人も沢山いると思いますが、これは一度失敗した人間が大変な苦労を重ね、もう一度勝利をものにするという意味です。私も数多く勝ってきました、又数多く負けもしました。勝負というものは、本当に自分を磨き勇気をもって戦っている姿です。だから勝利者も敗者も実は素晴らしい勇者であるのです。

私はこの勇者という言葉が大好きで、幼い頃から戦ってきた私は、この言葉にとらわれ半世紀にもなります。だから私の人生はこの分野でしか知りませんが、私はこの人生に十分満足をしております。他の人に出来なかったいろいろな良い思いもしたし幸せであります。

しかしまだ前を見ており、栄光の勝利は地味な忍耐によって築かれるわけですから、今後も冷静なる判断と理性を失わずやっていきたいと思っております。意外と私は冷静な人間であり、だから理性の方が感性より重きをおくゴルフが私に合っていたと言えます。

人間は、負けたら終わりではなく、前に進む事を辞めたら終わりなので自分の気持ちがある限り、最後まで頑張って行きたい。

今後、勝利がなくても戦い続けることがジャンボ尾崎の誇れるものであるし、本当にハンサムな男と言える。私はこの“捲土重来”という言葉をかみしめ、もう一度恥ずかしくない心のハンサムな男になりたいと思う。

これからも応援していて下さい。

                                      ジャンボ尾崎