いましろたかしの思い出
一昨日買った漫画、ロビン西「ポエやん」は、素晴らしかった。
サイケデリックなのに、ほのぼのしてて、バカっぽいのに、深くて。
一緒に買った河井克夫「ブレーメン」っていう漫画もすごくよかった。
でも、一番好きな漫画家って聞かれたら、僕、「いましろたかし」なんです。
いましろたかしって、ひそかに演劇界にも影響を及ぼしてると思うんですよ。
松尾スズキとかは、単行本のコメント書いてるし、他にも、いましろに影響うけてる劇作家って、結構いると思う。
自分といましろ作品の出会いは、上京して間もない頃。
風呂無しのボロアパートに住みはじめて、隣の部屋に住んでる映画監督志望のK君と仲良くなった。
当時僕は、まだミュージシャンを目指してたので、映画監督志望でいろんなサブカルチャーに詳しいK君が、すごくかっこよく思えた。
そのK君が、「今一番おもしろい漫画はこれだ」って言って、貸してくれたのが、松本大洋の「花男」と、いましろの「ハーツ&マインズ」。
いまにして思えば、本当に当時最先端の漫画を勧めてくれたわけだ。
松本大洋も、その時にはじめて知ったんだけど、「花男」は、いまいち面白いと思わなかった。
まあ、絵は個性的だけど、話は普通だなって思った。
でも「ハーツ&マインズ」には衝撃を受けた。こんな漫画は今までに読んだことがなかった。なんか、俺のために描かれた漫画のように思えた。自分と同じような男がいっぱい出てくる漫画だった。
それで、そのあと、あの時読んだ漫画を手に入れたいって思ってたんだけど、どこを探しても見つからなかった。
その次にいましろ作品を見つけたのは、それから約10年後。
タワーレコードのサブカルっぽい漫画を置いてるコーナーで、「ハードコア」を見つけた。
「あ! この絵だ! あの時の漫画だ!」
それまで、いましろ作品は絶版になってて、幻の漫画家になってたんだけど、再評価されて、単行本が出だした時期だったよう。
それからは、いましろ作品を全部買ってるんだけど、どれも面白くて、自分に一番しっくりくる漫画って感じがするんです。