昨日の細木数子さの訃報に続き、今日はかの瀬戸内寂聴さんが亡くなったとのこと。
細木数子さんはTVでしか拝見したことがないけれど、寂聴さんにはちょっとしたエピソードがある。
まだ東京の大学生だったころに 確か講義の合間のお昼休みだったかな?と記憶しています。
たまたま行った神田の三省堂書店でたまたま瀬戸内寂聴さんのサイン会が始まったばかりだった。
確か1998年、源氏物語の全十巻の完成記念だったように記憶しています。
当時、パニック障害を発症したばかりの私は、とてもつらくて どうせなら寂聴さんにちょっとあやかろうとして
(おぬしも悪よのう)源氏物語一巻を買って列に並びました。
とても小柄な方で、かわいらしくなぜかその時の私には金色に見えたものです。
その小さな手はとても柔らかく、暖かでした。
少し元気になりました。
その後も いろいろと悩んでいていつか寂庵に伺いたいと思いながらも今日まで来てしまった。
彼女の生き方に賛否両論はあるだろうが、あたたかくてやさしい方をまたなくしてしまった。
寂聴さんの御本は結構読んだ。お気に入りは岡本太郎さんのお母様のことをもでるにした
『かの子繚乱』のほか『美に乱調あり』など昔の女性の男性関係や生き方など
楽しく読ませていただいた。
そしてなにより あの時三省堂でお会いしていなかったら、私は源氏物語を全く読まずに、知らずに大人になって
いただろう…
本当にありがとうございました。どうぞやすらかに・・・