おかーさんの職場の話。

 

今年度がスタートして2か月が過ぎた。これまで2か月を簡単に言うと…

 

・ジョージアンが肩をけがしてMedical Leaveを取らなくちゃいけなくなっちゃった=今年度スタートからずっと不在。これはイタイ。まだ手術待ちの状態で、手術後のリハビリを経て、復帰予定は1月?

 

・「大変」だった中重度学級の先生が去り、新しくケイトが赴任してきた。子供たちといい関係を築き始めていて、過去数年を思い返せば、こんなにハッピーなことはない!なんだけど。一方でこのクラス(&ジョージアンのクラスに関しても言えることだけど)、年々重度化していっている印象。少なくても今年のこのクラスのメンバー、過去8年?で一番「重度」だと思う。ってなわけで、大変は大変。ケイトがクラスを運営するにあたって、一番重点を置いているのは、「勉強」ではなく「Behavior(問題行動)を減らすこと」だと思われる&それはなぜなのかおかーさんも理解もできるんだけど。だけど、一方で、子供たちが「勉強」をしている時間は極めて限られていて、多くの時間を「好きなことして過ごす」というのは、どうなんだろうか?仕方がないことなのかもしれない…と、おかーさん自問自答中。

 

ちなみにケイトの理屈は。

ケイト+アシスタント2人で、この7人の子全員を同時に勉強させることは無理。子供たち7人のうち、1-2人を除いて、基本的にみんな1対1で関わらないと、何かをやらせることは不可能。(それはおかーさんもわかる)

よって、ケイト&アシスタント2人=計3人の大人がみんな稼働したとして、かかわれる子は最高3-5人程度。

時間帯によっては、アシスタントは順番に休憩・昼食だったりして、ケイト+アシスタント一人しかいないこともある。

(アシスタントに休憩・昼食を与えないと労働組合の問題に発展するので、それは順守しないとまずい)

子供たちのうち常に数人は、「好きなことをしている・フラフラしている・机に乗っかってごろごろしている」状態の子がでてくるのは致しかたない。

 

そして特に一人、思い通りにならないと叩く・蹴る、更には逃走する(学校から出て行っちゃう)危険のある子がいて。

ケイトは、この子の「問題行動」をなくしたい…ということに力を注いでいる。

まだ1年生だけれど(ソラ子と同い年!)、体格が大きくて、力があるこの子。

このまま大きくなったら、とんでもなく怖い子になる(体が大きくて暴力をふるう)。

今、まだ小さいうちに、どうにかしなくてはいけない!ということを、ケイトは強く訴えていて。(おかーさんも賛同)。

なので、この子は、基本、「(叩いたり、力ずくで奪ったりするのではなく)言葉を使ってリクエストしたら、そのリクエストはかなえてもらえる」ということをメインに、一日過ごしている。なので、一日の大半、好きなことをしている。

 

ってなわけで、このクラス…とにかく大変。その中で、ケイト、よくやってる。この人、ほんっっっっっとに穏やか!!声を荒げることがめったになくて、前の「大変」な先生だったら、声を荒げて怒っちゃって大変だったであろうような状況でも、微笑みを絶やさない。すごすぎ…。彼女、なんかね、どこかで達観しているみたい。

 

で。

まえおきがひじょうに長かったけど、ここからが本題。

 

この度、おかーさん、初めて、「盲の子」を担当することになったの。

仕事から「聴覚障害」は経験あるし。重度の子で補聴器+眼鏡みたいな子もあるけど。

 

全盲は初めて!!

全盲の子って、盲学校に行くんじゃないの?と思ったら。この子は、「全盲だけど、自閉の疑いもある」という理由で、ジョージアンのクラスに入ることになったらしい。
しかも、今年、メキシコからやってきたばかりで、英語が喋れない。
 
つまり、全盲+自閉疑い+英語がわからない
 
たいへーーーん。
 
でも、面白いなーと思ったのが、盲の子に与えられるサービス。
 
今までAudiologist(聴覚士)とか重度肢体不自由の子のサービスとかは見たことあったけど。
 
今回は、初めてVI(視覚障害)のサービスがぞろっと目白押し。
こういうサービスがあったんだーーーーと、単純に感心。
 
一人は、盲の子がクラスで活動するにあたって必要な道具を用意してくれて。
こんな具合に、彼女(盲の子)専用のスケジュールを用意してくれた。ジョージアンが普段使う、クラスの子全員用のスケジュールは「絵」だけど、それじゃあ盲の子は見えないので、こちらは触って理解するように作られている。
左端のボウル=朝ごはんの時間だよと教えるためのもの
次のAPE=ボールがついていて、「運動の時間」と教えるためのもの
次のおむつ=トイレに行っておむつを替える時間だよと教えるため
などなど、立体的なつくりをしていて、触って分かるようにできている。
 
へーーーこういうのを用意してくれるんだー。ちなみに私=スピーチは立体的な💋くちびるの形をしたスケジュールになるらしい。「作ったけど、持ってくるの忘れちゃった」ということで、まだありません。
 
もう一人、別の視覚障害サービスのスタッフは、いわゆる白杖を持ってきて。盲の子が学校内を安全に動き回れるように、白杖の使い方を教え始めるらしい。
 
おかしいのが、私もOTも視覚障害サービスの人も、みーーーんな、この子と関わる時は精一杯スペイン語を使っていて。英語なまりの強いスペイン語で、みんなが一生懸命話しているのを見るのが面白い(笑)。
 
いやー初めての経験。この子供がどう学んでいくのか、興味あるわー。