皆さん、ご無沙汰致しております。
月日の経つのは早いもので、ついこないだ年が明けたとばかり思っていたら、いつの間にやら世間様では、すっかり師走モードに突入していたみたいですな...

さてさて、今回は12月3日と、11日、2回程観てきたオーストラ・マコンドーの舞台、「息が苦しくなるほどに跳ぶ」の感想レポです。

オーストラ・マコンドーの舞台は、今回で3度目。
初めて観たのは、両国にある「black A」という、カフェとレンタル・スペースを兼ねたハコでしたっけか。
その時は、「岸田 國士コレクション~昭和マコンドー~」と題し、岸田 國士氏原作の短編を、一公演につき3本に纏めて上演するという形をとってました。
2度目は、当ブログでも書かせて頂きましたが、吉祥寺シアターで、寺山 修司の遺作を舞台化した「さらば箱舟」。
今回のキャストの中にも、その時の出演者がいたり、いなかったり。
前の2回と同様、今回のマコンドーの作品も遠藤 留奈さん目当て。
オーストラ・マコンドーの舞台は、物語をただ魅せるだけでなく、客席を物語の世界観に引き込んで、体感させる作風なのが特徴。
2016年 11月30日(水)~12月11日(日)
オーストラ・マコンドー
「息が苦しくなるほどに跳ぶ」
◎NICA Nihonbashi Institute of Contemporaey Arts


◎脚本・演出
倉本 朋幸
◎キャスト&役名
河合 龍之介...ゆきお
カトウ シンスケ...しんご
遠藤 留奈(THE SHAMPOO HAT)...まりこ
井端 珠里...なみ
でく田 ともみ(えび)...さち子
加藤 睦望(やみ・あがりシアター)...ふう
田中 あやせ...のりこ
まちだ まちこ...やよい
依田 玲奈...まどか
佐野 剛(江古田のガールズ)...けんた
杉田 一起...田中
鈴村 悠...たつや
武本 健嗣...藤代
豊川 智大...佐々木
小林 光(江古田のガールズ)...菊池
小宮 一葉...花子
亜矢乃...冬野
今回の作品は、とある高校生達の学生時代。
そして彼ら彼女らが、30代の大人になった現代とが、物語の中で行き来して進行していく。
「高校時代」
なみはしんごと付き合っているが、しんごに内緒で、しんごの友達や先輩とも寝ている。
しんごの方も適度に、悪友のゆきおと女遊びを楽しんでいる。
ゆきおは“ホテル滝本”と、あだ名がつく位に有名なヤリチン。
なみの親友まりこも、なみと同様そこそこの男遊びをしてきている。
もちろんゆきおの噂は知っていたが、ゆきおがもろにタイプだったので、一夜を共にしてしまう...
演劇部のまどか、やよい、のりこ、さち子、ふぅ。
彼女達は演劇コンクールに向けて、一生懸命だ。
しかし、それぞれの部活に対する気持ちには、ハッキリと温度差があった。
けんた、田中、佐々木、たつや達は何者かになりたいと願って、リリックを考えていたりする普通の高校生だ。
ある日けんたは、付き合っているやよいが妊娠していると告げられる...
藤代は生徒会長。
まどか達女子生徒らから、憧れの眼差しを向けられている優等生。
挫折を知らない彼は、努力は必ず実ると信じていた。
彼は同じ部活の冬野に、淡い恋心を抱いている。
花子はイジメられっ子。
彼女の靴は投げ捨てられ、机の上には花瓶を置かれ、放課後はほぼ、屋上で一人過ごしていた。
ある日、冬野が現れて、花子に口づけをする。
吃りの学生、菊地は特にイジメられはしなかったが、友達と呼べる人間はいない孤独な生活をしていた。
ある日、帰宅しようと急いでいた彼は、同じく急いでいたまりことぶつかって、少しの間話をする。
その一年後、まりこは自分の部屋で自らの生命を絶つ...
高校生時代のやり取りの中、大人になった現代の場面が少しずつ挿入されて物語は進行していく。
「現代」
なみは結局、あの後しんごとは別れ、今は歌舞伎町でダーツ・バーを営業している。
しんごは、なみと別れてから一度、結婚したが、後に離婚。
今は一人娘を引き取って、一軒家を購入した。
ゆきおも結婚したが、フラフラした性格の彼に、地道な暮らしは出来ず、やはり離婚していた。
けんたは高校を中退、やよいと結婚して、なんとか二人の子供を育て上げている。
やよいの親友、のりこもまた結婚して子供を育てている。
まどかは演劇を続けていて、舞台がある時には、やよいやさち子達に告知メールを送ってくる。
さち子はやはり結婚して、子供を持つ母親になっている。
子供は身体が弱く、たまに熱を出す事もあるが、今日も生きている。
ある日、藤代は歌舞伎町のなみのお店に、偶然来客する。
たまたま来店していた佐々木と、なみとで旧交を暖める。
その後、憧れていた冬野が来店した事で、彼の中で学生時代に抱いていた淡い恋心が甦える。
しかし、現実は藤代に残酷な事実をぶつけてくる...
はい、あらすじは終了
多分、文章だけでは、この作品の凄さは伝わらないでしょうね。
あの狭い、小さな劇場で、出演者の皆さんが放つ熱を貰って、直に熱さを共有出来た人じゃないと、この作品の魅力は完全には理解出来ないと思う
でも、オイラはこの作品の事を語りたい。
なので、勝手に続けちゃいます。

先ずは会場となった、NICA。
この小さなハコに、セットが何も無い真っ白な壁。
正面の壁には、大きな紙が貼られていて、スクリーン代わりに映像を映したりもしてましたね。
あの真っ白さが、学生時代の無垢なイメージを表していたのかな、と思ってもみたり。
途中から壁に落書きしていく場面があって、終演後にはこんな感じ
に...

この作品で、出演者の皆さんが演じた役って、きっと自分がかつて過ごしてきた、学生時代のクラスメイトだったり、部活の誰かだったり、もしくは過去の自分の姿にダブるんですね。
自分の学生時代にも、なみやまりこ、しんごやゆきおみたいな遊んでる連中はいた。
遠目に見てて、彼らをバカにしていた一方で、どこかで憧れていた部分もあった。
何者かに憧れて、何かになりたいと思っていた学生時代。
あの頃のオイラは、まさに田中やたつや、佐々木なんかと一緒だったのかも知れない。
個人的に印象的だったのは、藤代。
冬野と再会出来た時と、彼女の現状を知った時の、藤代の表情の変化がね、痛々しくてキツかった。
冬野への想いが伝わってきて、なんか心がキリキリしたな...
あと、まりこの自殺の理由は、劇中でゆきおの裏切りはあったけど、必ずしもそれが原因だとはハッキリと語られない。
たた、オイラが思うに、彼女は大人になったとしても、きっと今と大差ない生活をしているんだろうな、という事に気づいてしまったのかな、と。
ただ、それでも普通はそこに気付かない振りをして、自分を偽る人間が多いのだが、まりこはそれを善しとしなかった。
この先、大して変りない人生なら、今、一番美しい時に消えてしまおうと、思ってしまったのかな、と。
終演後、まりこを演じた遠藤 留奈さんと久しぶりに面会。
感想を伝えたところ、遠藤さんの周りの役者仲間の方でも、数人の人が実際に亡くなっていたと伺いました。
でも、やっぱり死んではいけないんだな、残された側の気持ちを考えると、やっぱり死ぬのは駄目、と思ったと遠藤さんは語ってました。
オイラは元々が臆病者なので、とても自殺なんて出来る人間ではありませんが、今回の作品を観て、改めて人生、生きていかなくちゃ、と思いましたね。
写真は3日の終演後、遠藤 留奈さんと。

今年、松坂 桃李君と共演した舞台、「娼年」は観に行かせて頂きましたが、その時は面会が無かったので(まぁ、当たり前かw)、ご挨拶させて頂くのは2014年9月、スズナリで観たTHE SHAMPOO HATの舞台、「風の吹く夢」以来、約2年3ヶ月振り。
その間、映画「貞子対伽椰子」に出演されて、伽椰子役を演じたのも記憶に新しいところです。
因みに、ゆきおを演じた河合 龍之介さんは、先月、吉祥寺シアターで「悲しき天使」を観たばかり。
まぁ、「悲しき天使」は河合さんや片山 萌美さんをはじめ、役者の皆さんはとてもいい演技を魅せてくれていたものの、ホントに勿体ない演出で、個人的には大失敗作だったと思ってます。
ただ、河合さん個人のお芝居は素晴しかったので、変わらず楽しみにしてましたが、今回の舞台は、想像を遥かに超える素晴しさだった
花子を演じた小宮 一葉さんは、初めてマコンドーを観た両国で、2人芝居の短編「ヂアロオグ・プランタニエ」で、遠藤 留奈さんと共演されてましたね。
その時、でく田 ともみさんも、他の短編に出ていた筈。
そのでく田 ともみさん、カトウ シンスケさん、武本 健嗣さん、豊川 智大さん、亜矢乃さんらは、「さらば箱舟」の方に出演されてましたな。
あとは菊地を演じた小林 光さん、けんた役の佐野 剛さん。
小林さんは、吃りの孤独な少年を非常に上手く表現してましたね。
佐野さんは、Twitterでの絡みもあって、千穐楽の終演後、初めてご挨拶させて頂きました。
やよいと出来ちゃった結婚をしたけんたを、凛々しく描いてましたね。
けんた、そしてさち子の子供への想いを独白する場面は、自身の子供が健やかに、元気に育って生きていく事への願いを表現していたのかな、と感じた。
ラストのモッシュ、まりこ以外の出演者全員が跳び跳ねる場面。
あそこが、まさに生きる事そのものを表していたのだろう。
生きている限り、オイラ達は全力で、ぶつかり合いながら跳び跳ねるべきなのだ。
千穐楽の終演後、面会に出られた出演者の皆さん、汗が凄かったり、息もたえだえで、井端 珠里さんなどはフラつきかけてましたからね。

あれだけハードな舞台を、10日間以上ぶっ続けでやるのは、本当にエネルギーが必要だったと思います。
下
の動画は、今回の作品の予告編。
「息が苦しくなるほどに跳ぶ」
そして、主演のなみを演じた井端 珠里さん、めちゃめちゃ良かった❗
泣きながらも、貪るようなしんごとのキスシーン、胸を抉られたなぁ。

ラスト、モッシュ・シーンでのFuckin' ポーズ、凄くカッコ良かった。
あそこのシーン、ゾワッとトリハダが立った。
あのFuckin' ポーズ、きっと自らを諦めようとしている全ての人間に対するポーズだったのかな、と。
いやはや、本当に素晴しい女優さんを発見しましたわ。
そしてしんご役、カトウ シンスケさんも凄く良かった❗
いつまでたっても、少年ぽさを残しているしんご。
まりこの死を知って、なみが混乱していなくなった時も、必死に探してくれた。
ちょっと意地っぱりなところもあるけど、凄くいい奴。
今回の作品、MONGOL 800の曲が要になっていた。
この曲が流行った頃、まりこが自殺したという設定だからだ。
大人になった、しんごとゆきおが車の中でこの曲を流し、
「あゆとかは平気なんだけど、この曲だけは聴けないんだよなぁ、思い出しちまって...」
的な会話があったが、フラフラしてたゆきおでも、そんな傷は感じてるんだな、とちょっと安心した覚えがある。
そしてラスト、この曲が流れる中でのゆきおの独白。
「あれから結婚もして、離婚もしたけど、僕はあの頃と何も変わっていない気がします...」
めちゃめちゃ涙が流れた。
理由は解らないけど。
終演後に周りを見渡したら、結構泣いてる人がいて安心した。

因みに3日の日に観た時と、11日の千穐楽とでは、ラストがちょっと違ったかも。
ラスト、まりこ以外の出演者全員がモッシュするのだが、3日の時よりも、千穐楽の方は長かった気がする。
たぶんだけど。
「小さな恋のうた」
まだ今年も少しの間残ってるけど、たぶんオイラが今年観た作品の中で、一番感動した舞台だったと思う。
全ての表現者に感謝を


月日の経つのは早いもので、ついこないだ年が明けたとばかり思っていたら、いつの間にやら世間様では、すっかり師走モードに突入していたみたいですな...
さてさて、今回は12月3日と、11日、2回程観てきたオーストラ・マコンドーの舞台、「息が苦しくなるほどに跳ぶ」の感想レポです。
オーストラ・マコンドーの舞台は、今回で3度目。
初めて観たのは、両国にある「black A」という、カフェとレンタル・スペースを兼ねたハコでしたっけか。
その時は、「岸田 國士コレクション~昭和マコンドー~」と題し、岸田 國士氏原作の短編を、一公演につき3本に纏めて上演するという形をとってました。
2度目は、当ブログでも書かせて頂きましたが、吉祥寺シアターで、寺山 修司の遺作を舞台化した「さらば箱舟」。
今回のキャストの中にも、その時の出演者がいたり、いなかったり。
前の2回と同様、今回のマコンドーの作品も遠藤 留奈さん目当て。
オーストラ・マコンドーの舞台は、物語をただ魅せるだけでなく、客席を物語の世界観に引き込んで、体感させる作風なのが特徴。
2016年 11月30日(水)~12月11日(日)
オーストラ・マコンドー
「息が苦しくなるほどに跳ぶ」
◎NICA Nihonbashi Institute of Contemporaey Arts


◎脚本・演出
倉本 朋幸
◎キャスト&役名
河合 龍之介...ゆきお
カトウ シンスケ...しんご
遠藤 留奈(THE SHAMPOO HAT)...まりこ
井端 珠里...なみ
でく田 ともみ(えび)...さち子
加藤 睦望(やみ・あがりシアター)...ふう
田中 あやせ...のりこ
まちだ まちこ...やよい
依田 玲奈...まどか
佐野 剛(江古田のガールズ)...けんた
杉田 一起...田中
鈴村 悠...たつや
武本 健嗣...藤代
豊川 智大...佐々木
小林 光(江古田のガールズ)...菊池
小宮 一葉...花子
亜矢乃...冬野
今回の作品は、とある高校生達の学生時代。
そして彼ら彼女らが、30代の大人になった現代とが、物語の中で行き来して進行していく。
「高校時代」
なみはしんごと付き合っているが、しんごに内緒で、しんごの友達や先輩とも寝ている。
しんごの方も適度に、悪友のゆきおと女遊びを楽しんでいる。
ゆきおは“ホテル滝本”と、あだ名がつく位に有名なヤリチン。
なみの親友まりこも、なみと同様そこそこの男遊びをしてきている。
もちろんゆきおの噂は知っていたが、ゆきおがもろにタイプだったので、一夜を共にしてしまう...
演劇部のまどか、やよい、のりこ、さち子、ふぅ。
彼女達は演劇コンクールに向けて、一生懸命だ。
しかし、それぞれの部活に対する気持ちには、ハッキリと温度差があった。
けんた、田中、佐々木、たつや達は何者かになりたいと願って、リリックを考えていたりする普通の高校生だ。
ある日けんたは、付き合っているやよいが妊娠していると告げられる...
藤代は生徒会長。
まどか達女子生徒らから、憧れの眼差しを向けられている優等生。
挫折を知らない彼は、努力は必ず実ると信じていた。
彼は同じ部活の冬野に、淡い恋心を抱いている。
花子はイジメられっ子。
彼女の靴は投げ捨てられ、机の上には花瓶を置かれ、放課後はほぼ、屋上で一人過ごしていた。
ある日、冬野が現れて、花子に口づけをする。
吃りの学生、菊地は特にイジメられはしなかったが、友達と呼べる人間はいない孤独な生活をしていた。
ある日、帰宅しようと急いでいた彼は、同じく急いでいたまりことぶつかって、少しの間話をする。
その一年後、まりこは自分の部屋で自らの生命を絶つ...
高校生時代のやり取りの中、大人になった現代の場面が少しずつ挿入されて物語は進行していく。
「現代」
なみは結局、あの後しんごとは別れ、今は歌舞伎町でダーツ・バーを営業している。
しんごは、なみと別れてから一度、結婚したが、後に離婚。
今は一人娘を引き取って、一軒家を購入した。
ゆきおも結婚したが、フラフラした性格の彼に、地道な暮らしは出来ず、やはり離婚していた。
けんたは高校を中退、やよいと結婚して、なんとか二人の子供を育て上げている。
やよいの親友、のりこもまた結婚して子供を育てている。
まどかは演劇を続けていて、舞台がある時には、やよいやさち子達に告知メールを送ってくる。
さち子はやはり結婚して、子供を持つ母親になっている。
子供は身体が弱く、たまに熱を出す事もあるが、今日も生きている。
ある日、藤代は歌舞伎町のなみのお店に、偶然来客する。
たまたま来店していた佐々木と、なみとで旧交を暖める。
その後、憧れていた冬野が来店した事で、彼の中で学生時代に抱いていた淡い恋心が甦える。
しかし、現実は藤代に残酷な事実をぶつけてくる...
はい、あらすじは終了
多分、文章だけでは、この作品の凄さは伝わらないでしょうね。
あの狭い、小さな劇場で、出演者の皆さんが放つ熱を貰って、直に熱さを共有出来た人じゃないと、この作品の魅力は完全には理解出来ないと思う
でも、オイラはこの作品の事を語りたい。
なので、勝手に続けちゃいます。
先ずは会場となった、NICA。
この小さなハコに、セットが何も無い真っ白な壁。
正面の壁には、大きな紙が貼られていて、スクリーン代わりに映像を映したりもしてましたね。
あの真っ白さが、学生時代の無垢なイメージを表していたのかな、と思ってもみたり。
途中から壁に落書きしていく場面があって、終演後にはこんな感じ

この作品で、出演者の皆さんが演じた役って、きっと自分がかつて過ごしてきた、学生時代のクラスメイトだったり、部活の誰かだったり、もしくは過去の自分の姿にダブるんですね。
自分の学生時代にも、なみやまりこ、しんごやゆきおみたいな遊んでる連中はいた。
遠目に見てて、彼らをバカにしていた一方で、どこかで憧れていた部分もあった。
何者かに憧れて、何かになりたいと思っていた学生時代。
あの頃のオイラは、まさに田中やたつや、佐々木なんかと一緒だったのかも知れない。
個人的に印象的だったのは、藤代。
冬野と再会出来た時と、彼女の現状を知った時の、藤代の表情の変化がね、痛々しくてキツかった。
冬野への想いが伝わってきて、なんか心がキリキリしたな...
あと、まりこの自殺の理由は、劇中でゆきおの裏切りはあったけど、必ずしもそれが原因だとはハッキリと語られない。
たた、オイラが思うに、彼女は大人になったとしても、きっと今と大差ない生活をしているんだろうな、という事に気づいてしまったのかな、と。
ただ、それでも普通はそこに気付かない振りをして、自分を偽る人間が多いのだが、まりこはそれを善しとしなかった。
この先、大して変りない人生なら、今、一番美しい時に消えてしまおうと、思ってしまったのかな、と。
終演後、まりこを演じた遠藤 留奈さんと久しぶりに面会。
感想を伝えたところ、遠藤さんの周りの役者仲間の方でも、数人の人が実際に亡くなっていたと伺いました。
でも、やっぱり死んではいけないんだな、残された側の気持ちを考えると、やっぱり死ぬのは駄目、と思ったと遠藤さんは語ってました。
オイラは元々が臆病者なので、とても自殺なんて出来る人間ではありませんが、今回の作品を観て、改めて人生、生きていかなくちゃ、と思いましたね。
写真は3日の終演後、遠藤 留奈さんと。

今年、松坂 桃李君と共演した舞台、「娼年」は観に行かせて頂きましたが、その時は面会が無かったので(まぁ、当たり前かw)、ご挨拶させて頂くのは2014年9月、スズナリで観たTHE SHAMPOO HATの舞台、「風の吹く夢」以来、約2年3ヶ月振り。
その間、映画「貞子対伽椰子」に出演されて、伽椰子役を演じたのも記憶に新しいところです。
因みに、ゆきおを演じた河合 龍之介さんは、先月、吉祥寺シアターで「悲しき天使」を観たばかり。
まぁ、「悲しき天使」は河合さんや片山 萌美さんをはじめ、役者の皆さんはとてもいい演技を魅せてくれていたものの、ホントに勿体ない演出で、個人的には大失敗作だったと思ってます。
ただ、河合さん個人のお芝居は素晴しかったので、変わらず楽しみにしてましたが、今回の舞台は、想像を遥かに超える素晴しさだった
花子を演じた小宮 一葉さんは、初めてマコンドーを観た両国で、2人芝居の短編「ヂアロオグ・プランタニエ」で、遠藤 留奈さんと共演されてましたね。
その時、でく田 ともみさんも、他の短編に出ていた筈。
そのでく田 ともみさん、カトウ シンスケさん、武本 健嗣さん、豊川 智大さん、亜矢乃さんらは、「さらば箱舟」の方に出演されてましたな。
あとは菊地を演じた小林 光さん、けんた役の佐野 剛さん。
小林さんは、吃りの孤独な少年を非常に上手く表現してましたね。
佐野さんは、Twitterでの絡みもあって、千穐楽の終演後、初めてご挨拶させて頂きました。
やよいと出来ちゃった結婚をしたけんたを、凛々しく描いてましたね。
けんた、そしてさち子の子供への想いを独白する場面は、自身の子供が健やかに、元気に育って生きていく事への願いを表現していたのかな、と感じた。
ラストのモッシュ、まりこ以外の出演者全員が跳び跳ねる場面。
あそこが、まさに生きる事そのものを表していたのだろう。
生きている限り、オイラ達は全力で、ぶつかり合いながら跳び跳ねるべきなのだ。
千穐楽の終演後、面会に出られた出演者の皆さん、汗が凄かったり、息もたえだえで、井端 珠里さんなどはフラつきかけてましたからね。
あれだけハードな舞台を、10日間以上ぶっ続けでやるのは、本当にエネルギーが必要だったと思います。
下
「息が苦しくなるほどに跳ぶ」
そして、主演のなみを演じた井端 珠里さん、めちゃめちゃ良かった❗
泣きながらも、貪るようなしんごとのキスシーン、胸を抉られたなぁ。
ラスト、モッシュ・シーンでのFuckin' ポーズ、凄くカッコ良かった。
あそこのシーン、ゾワッとトリハダが立った。
あのFuckin' ポーズ、きっと自らを諦めようとしている全ての人間に対するポーズだったのかな、と。
いやはや、本当に素晴しい女優さんを発見しましたわ。
そしてしんご役、カトウ シンスケさんも凄く良かった❗
いつまでたっても、少年ぽさを残しているしんご。
まりこの死を知って、なみが混乱していなくなった時も、必死に探してくれた。
ちょっと意地っぱりなところもあるけど、凄くいい奴。
今回の作品、MONGOL 800の曲が要になっていた。
この曲が流行った頃、まりこが自殺したという設定だからだ。
大人になった、しんごとゆきおが車の中でこの曲を流し、
「あゆとかは平気なんだけど、この曲だけは聴けないんだよなぁ、思い出しちまって...」
的な会話があったが、フラフラしてたゆきおでも、そんな傷は感じてるんだな、とちょっと安心した覚えがある。
そしてラスト、この曲が流れる中でのゆきおの独白。
「あれから結婚もして、離婚もしたけど、僕はあの頃と何も変わっていない気がします...」
めちゃめちゃ涙が流れた。
理由は解らないけど。
終演後に周りを見渡したら、結構泣いてる人がいて安心した。
因みに3日の日に観た時と、11日の千穐楽とでは、ラストがちょっと違ったかも。
ラスト、まりこ以外の出演者全員がモッシュするのだが、3日の時よりも、千穐楽の方は長かった気がする。
たぶんだけど。
「小さな恋のうた」
まだ今年も少しの間残ってるけど、たぶんオイラが今年観た作品の中で、一番感動した舞台だったと思う。
全ての表現者に感謝を





