「ドライアイだね」
え?それだけ?
「あの…甲状腺眼症の疑いはないんですか?」
ここで、先生は、医学書を読むかのようにスラスラと眼症の説明を。
「あなたは見た目ばかり気にしてるけど」
「いえ、痛いんです。眼球も動かすと痛いし、目の奥も痛いんです。圧迫感がスゴくあって一日中、違和感で苦しいんです。」
「内科の先生からお手紙もらってますけど、もっと症状が強くなってからで良いんじゃないですか?それに、僕の所見では、眼症の可能性は低いね」
「…」
「ヒアルロン酸の目薬、ドラッグストアで売ってるからそれ使ってみて」
「あの…血液検査でTSABという項目があると聞いたのですが」
「誰から聞いたの?」
あ。地雷踏んでしまったみたいだ。
「知り合いからです。」
「どこからそんな情報聞いてきたか知らないけど、診断を下すのはあなたではなく、僕だから!」
「でも、もし眼症の活動期だったら、初期治療は大切なのでは…」
「だーかーらー!診断は僕がするの!!」
「僕は、もともと東京だから。伊藤医院とかオリンピアとかにも居たことあるから。」
「そんなに言うなら、TSABとMRIの予約入れてく?」
「いえ、いいです。」
「あ、そう。」
その後の会話はあんまり良く覚えていませんが、はい、はい、わかりました。と答えていたことは覚えています。
やっぱり、ちゃんと話聞いてもらえなかった。
先生のプライド傷付けたのかな?
東京に行って、ちゃんと診てもらおう。
それで眼症でなかったら、安心できるから。