去年の年末、私は小千谷ちぢみっぽい反物をネットのリサイクルショップで見つけました。


「交織」と判定されていたのですが小千谷ちぢみと織り出しがあり、気になったのでつい買ってしまったのです。



届いたのはツルツル生地の反物。
手触りは麻っぽいです。
小千谷ちぢみの特徴といえはシボですよね?
ツルツルの小千谷ちぢみはありですか?
ニセモノを作るならシボをつけそうなものですよね?

知ってるようで知らない小千谷ちぢみ。
年をまたいで小千谷ちぢみのことを調べました。
苧麻とラミーのこと。
ちぢみと上布のこと。
雪晒しのこと。

シボがない小千谷ちぢみはありそうなのですが、たいてい襦袢みたいで、
結局、これが小千谷ちぢみかわかりませんでした。

実は和裁の先生が能登上布を雪晒しに出す予定があり、もしこの反物が本物だったら私も出して見たかったのです。

お教室で相談してみたところ
やっぱりシボがないところに先生もひっかかるようでした。でも交織ではない可能性が高いということで雪晒しに出してみることにしました。
「麻じゃなかったら何もせず返送して」という旨のメモをつけて送ってみました。小千谷かどうか判別でかなくても交織か麻かはだいたいわかるはずです。

雪晒しは雪が残り紫外線が強くなる3月上旬に行われます。

そして先週、雪晒しが施され真っ白になって帰ってきました。
全体的に黄色いシミや黄変があったのですが、ビフォー写真をちゃんと撮っていないことが悔やまれます。黄変やシミはすべてとれていました。


出す前は生なりの生地だと思っていましたが違ったようです。
光の加減じゃないの?と思われるかもしれませんが本当にこれくらい明るさが変わって帰ってきました。

先生の能登上布のも綺麗になって帰ってきました。

本当はこの生地のタイトルを「小千谷に里帰り」としたかったところですが、はっきりしないので「ルーツを探す旅にでたら綺麗になった」くらいでしょうか。

桜が咲いたばかりですが、夏が楽しみです。
夏帯も欲しいなぁ、、