浴衣を広衿からバチ衿に直したのでご紹介します。

 

私は浴衣でも広衿に仕立てるのですが、寝巻きにするにあたりバチ衿に直すことにしました。せっかくなので直し方をまとめたいと思います。

 

「広衿の存在意義が意味不明」という方にオススメです。

 

*今回はセンチで表記しました

*  「本くけ」という縫い方を使います。

*なるべく用語は一般的な言葉に置き換えてみましたが、限界はあります。

 

20220210

くけなくていい他、補足の記事をかきました

https://ameblo.jp/julie-ni-naritai/entry-12726162613.html 


 

 衿の閉じてあるところをほどく

 

まずスナップポタンがついていたらとってください。衿の背中心に印をいれておくといいです。(私は今回は忘れてしまいました。)

 

綴じてあるところをほどいて、縫い代を出してアイロンをかけて平らにします。

 
 

 

 

 
緑の線のところをほどいて下さい。
衿先は絶対ほどかないこと。
 
 

折り目を伸ばして平らにしましょう。あまりアイロンを当てたくないときは折り目が残っても問題にはなりませんが、縫いにくいです。

 

 みつえりをつける

 

約17cmくらいの薄い布を用意します。晒がいいかも。

 

 

 

 
だいたい四角くて17cm四方くらいで。
和裁をやっていると細かい性格だと誤解されがちなのですがこの布を17cm四方だと言い切れるくらにおおざっぱです。
 
この布を衿の中心の布の少ないところに縫い付けます。この布をみつえりといいます。
 
 
 

丸でかこんだあたりに布を足したい訳です。

衿と身頃の縫い込みにざくざくと縫い付けます。

 

 

 

 

 
本当にざくざくです。衿に縫い付けないのように注意しましょう。見ごろのの縫い代だけに縫い付けます。
 
 

 バチ衿の印をつける

 

えりの表に出来上がりのバチ衿の倍の量を衿つけの縫い目から計りをつけていきます。

 

 

 

印は背中心付近、掛け衿の先、衿先につけます。図の中の寸法は倍幅で単位はセンチです。
 
その間は印をつけません。
必ず表から印をつけて下さい。背中心のところ裏に寸法が入っていますが、ここも表からつけてください。
 
寸法はお好みで変えてもいいと思います。

 

 

 折ってくける

 

衿先の端を三角に折ると仕上りきれいです。

 

 

 

 
三角に折ったら縫い止めておきます。
 
印と印をつまんて間に折りをつけます。
上前の衿先から印を辿り下前の衿先まで折りをつけていきます。
 
 
端を内側に半分に折り三つ折り待ち針を撃ちますにします。
背中心、衿先、掛け衿の先の順に待ち針を打ちます。ここで最初にした衿の中心の印が約に立ちます。
 
 
衿先は揃えます。
待ち針、見えませんね、、、すみません、、、
 
 
いよいよくけます。表にも裏にも縫目の出ない本くけで縫います。
 
間に待ち針を打つとき、すでに打ってある待ち針と待ち針の真ん中、またその真ん中
と、徐々に細かく打っていきます。
 
白い裏地にくけます。
下前の衿先からくけます。
 
 
衿の縫い目ギリギリを攻めるときれいに仕上ります。
 
 
完成です。
 
 
 
 

 おわりに

「これではせっかくバチ衿にしても涼しくならないじゃないか」とお思いの方へ

 

私が習うやり方で新しく浴衣を縫っても衿裏を縫い込み、仕上りはほぼ同じになります。このやり方はしっかりした仕立てになるので着用時、衿がピシッとなる反面少し暑いかもしれません。

 

まったく裏をつけないやり方もあり、涼しいかもしれませんが、衿芯を差したくなるほどペラペラかもしれません。

 

着物の縫い方は一つでなくいろいろあり、それぞれにメリットデメリットがあると思います。衿の中は見えないところですが、同じバチ衿でも素材と縫い方でまったく違う着心地になるということも選択肢に加えて楽しんでいただければと思います。

 
 
 
ご質問等、ございましたらコメント欄(承認制)にお気軽どうぞ。
 

 

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