「ベティ・ブルー インテグラル」
1986年製作 仏 ジャン・ジャック・ベネックス監督
ウィキペディアを貼ろうかとも思いましたが、最後まであらすじが書いてあったのでやめました

「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」の完全版として1時間追加されたインテグラルの方がよりオススメです。
さて。
見所はベティ・ブルー、彼女の全力なまでの愛です。
キレて窓から物を捨てる、
恋人の上司に食ってかかる、
家に火を放つ、
10冊ほどのノートに書かれた小説を一気読み、
それをタイプしてフランスの全出版社に送る、
感じの悪い客にフォークを刺す、
編集者を櫛で引っ掻く…………
こんなのはまだ前半。
感情をストレートに出し、思い立ったら即行動!
全ては愛する恋人のため。
ここまで全力で愛のために生きる人はいるだろうか、と。
実際、こんな生き方してたら社会でやっていけないけれど、彼女の生き方は憧れます。
程度はどうあれ、生き物はみな愛を求める存在だと思うので、死ぬまでの命題をここまでシンプルに遂行する彼女が美しくてならない。
全力だから、全力で傷も付くし、全力で壊れる……
身を切られる想いで鑑賞しました。
そして、更にステキなのがベティの全てを受け入れる恋人のゾルグ。
こいつもホントはぶっ飛んでると思うんですけどね、「彼女の透明な感性」とか言うくらいベティに惚れ込んでいるんです。
側から見たら「バカふたり」かもしれないけど、こんな風に剥き出しになれたら……
堪らない想いを映画に投影して、ぜひご覧ください。
いま、つらい想いをしてる人は特にご覧ください。
この映画に共感できた時、いまリアルに感じる痛みがあってよかったと思えるかもしれません。
ぜひ
