手術前日の夜はたしかご飯を食べられたように思います。
21時だか、24時だか忘れましたが、
夜は、水を飲むことも禁止でした。
とにかく、胃をからっぽにすることが大事でした。

当日は朝から欠食。
もちろん水も飲めません。

翌日、その次の日くらいまで、
水はだめでした。

とはいえ、麻酔の効果も消え、
胃腸が動き出すと、おなかもすいてきます。
術後3日目か4日目に、ゼリーを欲しました。

まず水から…と思ったら、
看護師さんが
「水よりゼリーの方が喉通りやすいよ」
と言ってくれて、
なるほどその通りでした。

ゼリーだけの週があり、1週間くらいして、
ごはんを欲しました。

本当は、言った次の日から食べたかったのですが、
高熱の発作があった後なので、
様子見てからね、と言われ、
次の日の朝もう一度確認して、
大丈夫なので、その日の昼に食事を復帰しました。

とはいえ、頭からはドレナージの管が出ているし、
ドレナージのシステム上、頭を起こすことは無理だったので
臥床状態でごはんを食べなくてはなりませんでした。

右利きの筆者は
まず、ベッドの右手側に寄り、左手側に
食膳を置いてもらいます。
そして、湯呑のお茶をストロー付きボトルに入れ替えてもらい、
ゼリーのふたやビニル包装などをはがしてもらいます。
その後は自分一人でできました。

というか、最初に食事した時から、看護師さんに
食事を手伝ってもらう機会をなくし、
自分でやりきるしかなかったので、
自然とそうなりました。

…まぁ、一種のリハビリです。

食事は、やわらかい食材ばかりの「軟菜」を
ミキサーなどで細かくした「刻み」食でした。
そういう状態だと、スプーン1本で何でも
食べられます。

ごはんについては、最初だけおかゆだった
気もしますが、その後切り替えてもらい
一口サイズのおにぎりにしてもらいました。

以前入院した時に、茶碗に盛った普通の
ごはんがなかなか進まず困った覚えがあり、
食べやすい一口サイズのオーダーは
退院するまで解除しませんでした。

皆さん、病院食はまずいというのですが、
筆者の病院は、そこまででもなく、
むしろおいしくて、食事が一番の楽しみでした。
ただ、食事をおいしいと思えるまでは、
しばらくかかりましたが…

入院中、ほかの患者さんとも話したことですが、
やはり、「ごはんがおいしい」と思えるようになると
元気がわいてきます。

その後、ドレナージを抜いて座位ができてからは
ベッドの上の方を起こして背もたれにして
背中を預けながら食べました。
その次に、ベッドのへりに腰掛け、
背中の支えは何もない状態で食べ…
だんだんと、普通の食事の状態に戻っていきました。
それは4月の終わりから、5月に入るころでした。

余談ですが、
魚など、その病院ではどうやら、焼くのではなく
蒸して調理しているようで、
普通に切り身の加熱品だと、若干味が損なわれ
それは確かに「病院食=まずい」の元かな、
とも思えました。
けれど、きざみ食だと、潤滑のために
少しの油?がついていて、ソースなども
多めにかかっているので、さほど気にすることもなく
食べられました。
「病院食なのにおいしい」と思えたのも
そのおかげかもしれません。