これまでに「流れ」の中で
ドレナージ処置をしたことを書きましたが、
ドレナージっていったい何?
という方へ少し…

脳室ドレナージは、水頭症治療のひとつの方法ですが
頭蓋骨に小さな穴をあけ、脳室からカテーテルを出して
増えすぎた脳のお水(髄液)を外に出す方法です。

頭から出す管は20~30cm以内で、そこへ
別の管をつないでドレナージの機械(?)へつなぎます。
この機械(?)というのは、別に電気を使うわけでもなく、
重力に従って引き出す、自然の摂理を利用した
アナログ機器だからです。

開口部よりも下へ管を垂らすことで、
脳の中の髄液は自然と、重力にひっぱられ、
下の方へ流れていきます。
その流した先でいくつか弁をつけ、
その先に袋をつけてそこで回収していました。

術後最初は多少血の色も混じっていましたが
だんだんと、透明な色に戻っていきました。


通常、水頭症治療ではこの直接外へ出す
ドレナージ、と、
おなかなど自分の体内へ吸収させるための
管をつなぐシャント術、とがあります。
筆者もそれを受ける予定でしたが、
いろんな理由で延び延びになっていった結果、
受けずに済みました。
水頭症が自然におさまっていくこともあるのです。
ただ、すべての方にそれが言えるというわけではありません。
筆者の場合とても幸運だったと思います。