「つれづれ句日記」

2024/6/22(土曜)

雨降ると/言ふも曇るも/未(いま)だにも

風なきに/靜かに明けて/鳥鳴くに

今朝も来て/鳴く鶯(うぐいす)や/声高き

近くにも/鶯鳴くに/響きては

また鳥の/竹の先にと/止まるには

黒雲(くろくも)の/覆ふや雨の/降り始め

時に降り/時にやみては/続くとや

湿る風/吹くに梅雨(つゆ)にと/思はれて

遠くより/風に列車の/走る音(おと)

廻(まわ)り込む/鉄路(てつろ)に時に/聴こゆるは

雨やむと/思ひきなれど/また降りて

夏至過ぐも/更に落日(らくじつ)/遅きには

夕べには/雨もやむにも/また如何(いか)に

懐かしき/祭囃子(まつりばやし)の/稽古をと

聴き慣れし/鉦(かね)と太鼓と/笛の音(ね)や

山車(だし)の出て/練り歩くにと/後(あと)を追ひ

有田(ありた)には/李三平(りさんぺい)の/子孫あり

陶磁器の/丹波(たんば)備前(びぜん)や/瀬戸なりや

陶磁器を/修復するに/金継(きんつ)ぎと

満月も/見えずや惜しと/曇りては

満月は/十二度のみに/一年(ひととせ)に

満月の/一度(いちど)のみにも/欠くるには