「つれづれ句日記」
2024/6/10(月曜)
雨やむも/曇る朝なり/靜かにと
雑節(ざっせつ)の/一つや雨に/入梅(にゅうばい)と
薄日射し/またも鳴くはと/鶯(うぐいす)や
今は昔/古き国府の/跡の地や
田畑(でんぱた)の/埋めては街と/なりたるは
数十年/隔世(かくせ)の感や/この地もと
奇遇なり/立ち寄る郵便局/同じにと
歩きても/昔の道や/残るには
三叉路に/また十字路に/小路(しょうろ)にも
丘懸かる/古き神社は/儘(まま)なるや
参道に/ここに立てばと/悠久(ゆうきゅう)の
帰る途次(とじ)/参道脇の/合歓(ねむ)の花
合歓の花/淡きや咲くに/その色は
色合ひは/蓮(はす)にも似たり/合歓(ねむ)なりや
合歓の木の/街の駅舎の/近くにて
年毎(としごと)に/合歓の花をと/咲かせたる
いつの間(ま)に/太き合歓の木/倒さるに
誰(たれ)知るや/あの合歓の木の/花咲くを
合歓の木を/記(しる)し留(とど)めむ/この場にて
久しくに/夕暮れの空に/三日月(みかづき)と