「つれづれ句日記」

2024/6/1(土曜)

晴れてはと/木洩(こも)れに朝日の/輝くや

愈々(いよいよ)に/花を追ふてや/水無月(みなづき)と

日々過ぎて/年の半ばと/なりたるは

敷きつめて/躑躅(つつじ)の咲くや/緋(ひ)に染まり

見るにはと/柏葉紫陽花(かしわばあじさい)/白き花

花見ずに/大和(やまと)の景色/あればこそ

移ろふや/大和や奈良に/花咲きて

大和にと/眉月(まゆづき)懸かる/春なれや

櫻もと/菜の花なども/水仙も

花見れば/季(とき)の移ろひ/妙(たえ)なるに

月ヶ瀬の/梅林(ばいりん)にもと/花開く

これはまた/かたかごの花/可憐(かれん)にも

風吹けば/花びら揺るる/かたかごも

古歌(こか)にもと/鳴く鹿の声/大和路(やまとじ)に

この櫻/何(なに)と言ふやと/問ふてもや

長谷寺(はせでら)に/行(ゆ)くと聞くにも/櫻散る

長谷寺の/回廊見るも/斯くなると

櫻咲く/長谷(はせ)の観音(かんのん)/その顔を

佐保川(さほがわ)に/櫻吹雪(さくらふぶき)や/春終はり

西行(さいぎょう)を/櫻見ればと/思ひ出し

斯かるには/吉野の櫻/金峯山(きんぷせん)

蝶も舞ふ/蓮華(れんげ)の花や/春の野に

大和にと/牡丹(ぼたん)の花や/八重櫻(やえざくら)

社(やしろ)にも/春日(かすが)の森に/藤(ふじ)枝垂れ

寺々(てらでら)に/菖蒲(あやめ)咲くにと/初夏なりと

何(なに)得(う)るや/田圃(たんぼ)の畔(くろ)の/白鷺(しらさぎ)や

夜なるに/二十三日月を/探すにも