こんばんは、ジュリアン・アレクサンダーです。
7月7日の木曜日、奇しくも七夕の夜、突然パリからあの男が帰ってくるとの報が。
そうです。安宅くんです。
去年の秋、それからその2年前の秋も、僕はパリのとってもキュートな
彼の部屋にお世話になりました。
そんな彼が帰ってくるということで、とにかく待ち合わせ場所を
富士見ヶ丘のドトールに指定して落ち合いました。
彼の片手には一本の赤ワインが握りしめられていました。
さすがパリ帰り。
メルシャンのワインでした。
挨拶や気の利いたジョークもそこそこに、まずは近所の高井戸温泉美しの湯に。
なんと3年ぶりの入浴とのこと。
隣にいる人が3年ぶりに風呂に浸かるという状況、
なかなかドキドキするものがありました。
その後、サウナに入り、20秒後には激しい息切れをして彼は出て行ってしまいました。
久しぶりの日本、久しぶりのサウナ、さぞや身体もびっくりしたことでしょう。
何はともあれ、久々の再会ということで、入浴後、高井戸の小洒落た中華料理屋cinnabarで
渡邉君と合流して夕食。
なんでも、わけあって、安宅君は5年過ごしたパリにサヨナラを告げなくては
いけない事情になってしまい、
これからは日本で生きていくことを余儀なくされたとのことです。
安宅君という男は、ここではうまく伝えることができないですが、
一言でいうと、最高に、愛すべき男です。
そして、現代ではもはや見つけられないくらい不器用な男です。
そんな彼の生き方に、僕らは魅せられ、憧れてきました。
あたちゃんが生きていくスペースや空気がこの国には
十分にはないかもしれないけど、でも、僕はあたちゃんのコネで
映画に出ることを夢みて、クソみたいな会社員生活をもう少しだけ
我慢しようかなーと思っているところだよ。
どうしようもない夜はグデグデにお酒を飲んでしまえばそれでいいよ。
さて、安宅君はその日、うちに泊まってくれました。

晩酌。

パリ滞在の際には、毎晩酒に酔った僕がベッドを占拠してまい、
安宅君を床に寝かせ、あげく風邪を引かせてしまいました。
僕はそのことにひどく後悔していたので、ぜひ今回はうちのベッドで寝てくれと
切にお願いしました。
ですが、激しく拒まれ、彼は持参の寝袋で床に入りました。



さらには、
「こんな居心地の悪い部屋は初めてだ」
「2度と来ない、こんなところには」
等といった言葉を残し、眠りについてしまいました。
あたちゃん、なんだか気を悪くしてしまったとしたら本当にごめんなさい。
落ち着いたら、また東京に来てお酒を飲んだり、
どこかに行ったりさせてください。
11月頃から府中競馬場はシーズンだから、待ってるよ。
そこで買った馬券が当たったら、僕らの未来も拓けるんじゃねえかと思ってるよ。
それでは、ごきげんよう。
ジュリアン