プチ『黒い巨♂』2゚・:,。☆ | ☆。,:・゚ジュリアの好きにやっちゃって゚・:,。☆

プチ『黒い巨♂』2゚・:,。☆

・・・つづいています。


『心配するな、君を孤立させたりしないから』

あの時の言葉の意味は、麗子と薫子を私と組ませるということか。


18年入社の同期で研修が一緒。

さすがに一緒に合コンをした仲だとは知らないだろう。


かなり前から決めていたんだ。恐ろしい人。

頭の中を割って見てみたいわよっ!


7月になり、新取締役企画部長が誕生した。

前部長は3ヶ月ほど早まった定年退職だった。


私への辞令はまだ出ていないが、出たも同然だった。

その証拠に、研修を終えて私の元にくるはずだった、新人の徹君

が私の元にこない。


彼もついてないわ、こんな美人の先輩が出来るはずだったのに(笑)


部長室のデスクに座っていると、部長が入ってきた。


『おはようございます。部長』 私は立って挨拶をした。


『おはよう。照れるね。はははっ』


『それは、部長という言葉がですか?』


『それもそうだけど、君の最近の言葉使いがだよ』


『前から私は丁寧ですよ。それに、まさかタメ口で喋るわけにも

まいりません。ふふっ』


『あははっ、相変わらずだな。まぁ、よろしくたのむよ』


『よろしくお願いいたします。秘書の方がいらっしゃらないようですけど

辞令もないようですが・・・』


『それだけどさ』 部長は封筒を取り出しながら言った。

『麗子君と薫子君は知ってるよね』 (本来は苗字ですが、めんどうな

のでこうします)


ほぉら、おいでなすった!


『同期で研修も一緒でした』


『2人にここに来てもらおうと思うのだけど、どうかな?』


『私にどうこう言う権限があるとは思えませんが』


『驚かないんだな。しかも喜ばない。はははっ』


今更知らないふりをしても無駄だろう。お見通しなんでしょう。


『気が進みません。と申し上げたら?』


『考えるよ』


ウソを言うな!その封筒がなんだかわからないけど、おそらく

2人の名前が入っていて、辞令みたいなものだろう。


『いえ、お2人に来てもらえれば大変心強いです。

ありがとうございます』


『よかった。それじゃあ、これを総務部長と秘書課長に持って

行ってくれないか?』


二つの封筒を渡された。


『中を拝見してもよろしいですか?』


『構わないよ』


中の紙は、やはり2人の名前があり、それぞれ企画部部長室

勤務に移動の願い書みたいなものだった。


『それぞれ、印鑑を貰ってもどしてもらいたい』


確かに、総務部長と秘書課長の印鑑欄だけ押してなく、重役

の印が押してあった。移動日は7月X日になっている。


なんて物々しいのだろう。まるで最重要人物の移動だ。

こんなもの、内線電話一本じゃダメなのだろうか?


『ご不在の場合はどういたしましょう?』


『在室確認済みだ』


なら、在室確認した時に移動の確認をしちゃあダメなの?


『承知いたしました。今すぐがよろしいですか?』


『あぁ、よろしく頼む』


部長室を出て、デザイン室の私がいつも居た辺りのフロアを見ると、

ユキ(以下有紀にします)が一人で居た。


『有紀ちゃん、真由美は何処か行ったの?』


『あっ、姐さん!真由美先輩はサキ(以下沙希にします)と資材部

に行きました。すぐ戻ると思いますけど』


『そう、中にいるのね』


『はい。・・・姐さん・・・寂しい』


『何言ってるの。同じ屋根の下よ。悲しい顔しないの!私まで

悲しくなるでしょう。これからはおしゃべりがあまり出来なくなるけど、

プライベートで会えばいいわ。私の家にも来てね』


『でも・・・いいんですか?・・・彼氏さん・・・』


『あははっ、沙希と同じ事言うのね。一緒に住んでるわけじゃ

ないのよ。それに、有紀ちゃんが来てる時に彼が来ても、

追い返しちゃうからいいわ。ネッ』


『そんなぁ・・・はい!』


有紀の肩を軽く叩き、フロアを出て気の

進まない総務部に向かおうとすると、

真由美が一人で戻ってきた。

しばらく2人で見合ってしまったが、

真由美もなんとも寂しい笑みだった。


ゆっくり真由美が近づいてきた。


・・・つづく。