恋バナ☆ずっと②前から好きでした。(8-23) | ☆。,:・゚ジュリアの好きにやっちゃって゚・:,。☆

恋バナ☆ずっと②前から好きでした。(8-23)

・・・つづきです。

Ⅹさんはうちの本部長と、笑いながら通路で話をしていた。
その横を私は,軽く会釈をしながら、

「お疲れ様でございます」

と、本部長に言い通り過ぎた。

「ご苦労様」

もちろん、本部長は私とⅩ氏が顔見知りだなんて知らない。

て言うか、私の顔を知っているかどうか怪しいものだ。

美人だから覚えているかも(笑)

チラッとⅩ氏を見ると、私を見て軽く会釈をした。

その日は,同僚のマユミとご飯を食べて帰る予定だったが、

マユミの仕事が終わらず、仕方なく一人で帰ることにした。

帰り際、この前一緒に合コンにいった受付のR子と目が合い、

お互いに手を振りながら社を後にした。

さぁ、夕飯はどうしよう。と、しばらく歩くと、

靴音と供に 『ジュリアさん!』 と、声を掛けられた。

振り返るとⅩさんだった。

「先ほどはどうも」

「どうも。また、お仕事でうちの会社にいらっしゃっていたのですか?」

「はい、なかなか熱心なのですよ。これでも僕は(笑)」

「ふふぅ(笑)」

「ジュリアさんお一人ですよね。ご予定は?」

「ありませんわっ!(笑)」

なんてタイミングだろう。偶然とは思えない。

「予定なければ、一緒にお食事でも如何ですか?・・・って、

ここまでの会話が実に図ったようなものになっちゃいましたね(笑)」

「あはははっ、ベタすぎて、ドラマみたいでつまらないわぁ」

「杓子定規な人間なのですよ。でも現実ですよ。お腹も空いてるし!

ジュリアさんはどうですか?」

「とても空いてます(笑)。でも、家で奥さまが夕飯を用意して待ってい

るんじゃありませんか?」

「外出中なのですよ。今日は外で食べてきて、と言われました。

うちより、外国に行っているジュリアさんの恋人が気になりますが、

食事ぐらいならどうでしょう?」

気になるなら、誘うな!って所だが、お腹が空いてるのも事実。

一人なんとかが出来ない私は、コンビニのお弁当で済ませようか、

と思っていたのも事実だった。

「ご一緒しましょうか?」

「嬉しいなぁ。この前の事もあるし、今日は僕にいい格好させて下さい」

彼は銀座の割烹料理のお店に電話を入れていた。

お店に着くと、女将が 『先生お待ちしておりました。どうぞこちらへ、

まぁ、綺麗なお嬢さん』 と、やはりテレビでしか見たことがない

シチュエーションだった。

銀座だし、高いのだろうが、店の感じと女将の感じから見て、

政治家さん達が行くような超高級な店という訳でもないのだろう。

なんにしても、二度と来ることは無いような気がした。


個室に通され、またいろいろな話をしたが、彼はこの前感じたよりさらに

好人物だった。


彼はこんな高級な店も、クライアントに何度か連れてきてもらっただけで

家で食べられない時は、よく吉野家の牛丼を食べている。と笑った。


「じゃあ、吉野家でも松屋でもよろしかったのに(笑)」


「はははっ、ジュリアさんをはじめて見た時、ゴージャスだと思いました」


「お金が掛かりそうな女・・・ってことですか?(笑)」


「ははっ、でも僕が払うってしつこく言ったのに、払わせなかったでしょう。

それに、話しているうちにだんだんわかりましたよ」


「私は、1時間話すと化けの皮が剥がれます(笑)」


「さっきもちょっと驚きました。スーツ姿」


「地味でしょう?」


「いえいえ、とっても素敵でしたよ。」


「ははっ、ありがとうございます。二つの顔を持つ女なんです。私」



その日も、そのまま銀座の駅で別れた。ただ、メールのアドレスだけ

教えてしまった。それほど深くは考えなかった。


その日から私は、なんだかおかしくなってきた。


それからⅩさんは、日に1通位メールを送ってきた。なんてことない

メールだったけど、いつしか私はメールを待つようになっていた。


送られて来ないと、不安になり自分からも送った。


3回目にはⅩさんと彼の車で食事に出かけたが、食事をしただけで、

彼は私を家の近所まで送り届けただけだった。


しだいに私はイライラしてきた。どうしてしまったのだろう私は。

魔法をかけられたみたいだった。


翔の帰国まであと一ヵ月半くらいだった。日本は秋になりかけている

オーストラリアは今は冬だ。


その年の春を体験しない翔のことを想った。・・・が、すぐ消えた。


また、Ⅹさんと逢う約束をした。彼は車で迎えに行くと言った。

合コンから4度目、二人で逢うのは3回目だった。


・・・つづく。