神羅の追ってを振り切り、森の中を走り逃げていたとき、ふと丁度いい洞穴を見つけた。
外からは単なる崖にしか見えないだろうが、ソルジャーの俺の目には中まではっきりとわかった。
前まではなかった能力だ。ニブルヘイムの研究所にいたときに、何か実験をされたんだろうな。
そんなことより、今日は追っ手がしつこかったからクラウドに無理をさせしまった。少し休ませてやらないと。
俺は、さっき見つけた洞穴にクラウドと共に休息を取りに入った。
雨も降っていて夜だ、本当ならばこういうときに少しでも距離を稼いでおきたいんだけど、クラウドは限界だろう。
いい具合に火が起こせそうな窪みもある。辺りに落ちていた木片や葉っぱ、多分カナリ古いものだが他の誰かの古着も落ちていた。
これだけあれば一晩は燃やしていられるだろう。
俺は、火の近くまでクラウドを連れて行き座らせた。全然反応は示しちゃくれないが、しばらくだと座っていられるぐらいにはなっていた。本当にしばらくだけど…。
「今日はあいつらしつこかったな。どうやら神羅も焦って来ているみたいだ。少しペースあげねぇとな。だから、明日からはあんまり休めねえかもしれない。その分今日は充分にやすんでおこうな。」
そうクラウドに笑いかけながら話す。クラウドは応えてはくれないが、今は俺と同じ色に変わってしまったが相変わらず綺麗な澄んだ瞳が少し揺れるんだ。
俺は、そばにあった鍋でお湯を沸かしクラウドの身体を拭いてやった。
俺が着せてやったソルジャー服を脱がせて、まずは上半身を拭いてやる。
元々男にしては華奢だったのだが、ここ最近はまともな物を食わせてやれていないので、更に肉が落ちてしまっている。
少し力を入れると折れてしまいそうだ。
「痛いか?少し我慢してな?次いつ拭いてやれるかわからないから。寒くねぇか?」
本当は着替えも新しい物に換えてやりたいけど、我慢してもらおう。
拭き終わった俺は、また今まで来ていた服を着せてやり、次はベルトを緩めて下半身を拭いてやった。
(下着くらいなら洗っても乾くかな?)
「クラウド、しばらくスースーするけれど我慢してな?パンツ洗っちゃうから。服は難しいけれどパンツぐらいわな綺麗な物履こうな。」
俺は、スボンも少しつまみ洗いをしてやった。
クラウドの下半身には、そばにあった比較的綺麗な状態の毛布らしき物を巻きつけた。
一通り拭き終わって、最後に緩めに絞ったシーツで、クラウドの元は綺麗な金髪も拭ってやる。完璧とはいかないが、少しは輝きが戻った気がした。
俺は少し湿ったクラウドの髪をわしゃわしゃと掻き回した。
クラウドの頭が力なく前後に揺れた。
○○○
『もう!子ども扱いやめろよ!』
といいながらも、頬をぷっくりと膨らませて怒ってるクラウドを見ながら
(そういうところがガキなんだよ)
と微笑ましく見ていた。
○○○
「お前、嫌がるよなー?頭撫でると。でも、少しだけさせてくれよ…な。」
もう一度お湯を沸かし直して、自分の身体を拭き清め、残りのお湯を頭からかぶった。
そして、脱ぎ捨てたズボンを履いたとき、ポケットに何か入っていることに気がついた。
(紙の塊?)
雨に濡れたりしたから紙がもろくなっていた。
破れない様に丁寧に少しずつ開いていった。
To be continued
2013/3/13