ビーレフェルト城を出た僕は、取り敢えず自分の領土から出ることを考えた。
自分の馬は、貴族しか使わない白馬なのでまずは馬を買うことにした。
馬屋に行き、若い馬を一頭購入。その時、そこの馬主に「お兄さんは貴族様かい?」と聞かれたので何故そう思う?と問いた。
「何でってか?我々庶民でそんなに輝くような綺麗な髪をしているものはみたことがないし、きている服装も高級品じゃねーの?」
(ヴォルフ…お前の髪って光に当たるとキラキラ光って綺麗だよなぁ。そんな綺麗な髪見たことがないよ。)
ユーリによく言われていた言葉が脳裏に浮かんでは消えたが、ここで立ち止まっているわけにはいかないと
次の目的地に足を進めた。
先程、馬主に言われたことを思い出し、庶民が普段買い物をするであろう店で洋服を一式買った。
「こんなところで、ユーリと城下町を歩いた時のことが役に立つとは思わなかったな。」
とふと笑いがこぼれるのを抑えまた歩き始めた。
「髪の色かぁ…まさかユーリの様に染めているわけにはいかないだろうし…」
とつぶやきながら、ふと道の横を見ると厨房から出たものだろうか、消炭がおちていた。
「取り敢えず、これでいいか…」
僕は、手のひらに炭を潰し、それを髪の毛に擦り付けくすませた。
旅の準備は取り敢えず整った。
「次は住処だが…ビーレフェルトでは顔が知られているのですぐにバレるだろう。かと言って、他の土地ではよそ者には厳しい…。人間の土地では法力のせいで動けなくなる…どこがいいのだろうか」
「そうだ、王都の外れならは沢山の人々が出入りするから目立たないだろう。そうだ!王都に行こう!」
と、何処かのCMの様に手をポンッと打って馬に乗り王都を目指すことにした。